伝説の刑事ドラマ《あぶない刑事》
主役の二人、『タカ』&『ユージ』の視点で、ドラマチックな物語を提供します。
ダンディ第2ステージです(#^.^#)
1987(S62)年5月24日放映
あぶない刑事・第33話 《生還》 の■STORY■
鷹山は二日間行方不明。港署のメンバーは心配しつつもあらぬ憶測で噂する。覚醒剤密売グループの捜査で貿易商の須藤(陸五郎)をマークしていた鷹山は逆に捕まった上、覚醒剤を打たれ、長崎まで運ばれていた。彼等の隙をついて逃走を図った鷹山はブティックの経営者・藤城敬子(竹井みどり)に助けられる、港署の連絡で、鷹山が佐世保に居ることが判り、大下が向かった。禁断症状から脱した鷹山は、須藤と一緒にいた野上良江(松井紀美江)が泊るホテルの宿泊名簿から大物実業家・徳大寺康弘(長谷川明男)の名前を見つけた...。
※鷹山・鷹山敏樹(舘ひろし)、大下・大下勇次(柴田恭兵)、町田・町田透(仲村トオル)、薫・真山薫(浅野温子)
■TOPICS■
第31話とセットで行われた長崎ロケも含む作品。本作の制作話数は第32話。ファースト・シーンですでに覚醒剤中毒になった状態の鷹山を登場させる凝った導入。クラシックからの選曲も含め、全体的にミステリアスで、ダークなトーンの作品になっている。敬子に扮する竹井みどりは、『熱中時代・刑事編』(1979/日本テレビ系)などにレギュラー出演。映画は『キャバレー日記』(1980/にっかつ)、『難波金融伝・ミナミの帝王』シリーズ(1992~2001/ケイエスエス)『ぷりてぃ・ウーマン』(2003/光和インターナショナル)など。舘ひろし主演の東映映画『男組・少年刑務所』(1976)にも出演、『もっとあぶない刑事』第21話「傷口」にもゲストで登場する。しばらく大下の口癖のようになるフレーズ「血いみっど」が本作の予告から初登場。港署の外観は第28話のものとまた変わる。佐世保の警察役で製作進行スタッフの氏家英樹が出演。
あぶデカの第33話《生還》...
タカが覚醒剤中毒になるも、自ら脱して犯人を追撃する問題作の第33話。
舘ひろしの中々見れない表情が実に良かったっす...
ダンディたちは横浜から福岡に飛んでいた。
管内発生の強盗事件の被疑者、暴力団組員・前田友則(32歳)が所属する組織の本部事務所があるのだ...
ダンディは、事件発生後、犯人を友則と特定、直ぐに逮捕状をとり追跡していた。
友則が所属する暴力団事務所は港署管内にあり、事件発生後、直ぐに捜索を実施したが、足取りは掴めなかった...
事件から既に3カ月、友則は未だ逃走中で、手がかりは何もなかった。
ダンディは、逃走には組織が関与していると判断、友則が所属する暴力団組織の本部事務所がある福岡に乗り込んだのだ。
事務所は、街から少し離れた山の麓にあった。
事務所は、高さ3メートル程のコンクリート塀に囲まれており、塀の上部には有刺鉄線が張り巡らされている...
また壁には無数の監視カメラが設置され、敷地内からは大型犬の咆哮が聞こえてくる。
流石にヤクザ者のメッカである福岡、まるで要塞だ...
ダンディは関東の事務所にはないその趣きに少し身震いをした...
事務所のチャイムを鳴らし身分を名乗る。
応答した組員は、要件を察していたのか直ぐに扉の鍵を開錠する...
重い扉を開けると正面には高級旅館を彷彿とさせる事務所の建物があり、周りは日本庭園が広がっていた。
あまりにもの豪華さに完全に度肝を抜かれた...
建物の中に通され、総長と向かい合った。
その堂々とした佇まいに、ヤクザの匂いは感じ取れない...
一流企業の社長、いやそれ以上の風格だ。
ダンディは、単刀直入に用件を申し入れた。
友則の居場所、知ってますよね...
総長は無言のままダンディを見つめ、暫くしてから口を開く...
ご自分で探したらどうですか...
・・・
ここに友則が潜伏しているとは思っていなかったが、一応、ガサ状(捜索差押許可状)は持ってきていた。
事務所を捜索し、友則の足取りが掴める証拠を押さえることも可能だ...
がしかし何かが引っかかる...胸騒ぎが止まらない...
ダンディは心の中で思い悩んでいた。
暫く無言のままでいると、総長が立ち上がり壁の引き戸を開けた...
ダンディは思わず目を見開く...
そこにはケージに入れられたドーベルマン3匹が静かに座っていた。
噂には聞いていたが...胸騒ぎの正体はこれか...
西のヤクザ者は、抗争や警察への対策のため犬を事務所内に入れている。
何時でも犬を離して敵を襲わせることができるのだ...
そう総長にとってダンディたちは仲間を捉えにきた敵だった。
敵を襲わせて怪我をさせ、また死なせたとしても過失傷害や過失致死で済むというカラクリだ...
ダンディは拳銃を携行していた。
犬が襲ってくればそれで撃つことも可能だ...
だが、ここで引かずに犬を離させることがベストな選択なのか...
少なからずこちらにも被害が及ぶことは避けられない。
思い悩んだ末、これが総長の無言のメッセージだとダンディは判断した...
総長...あなたの返事は受け取りました...
この件については持ち帰らせていただきます...
ダンディは総長にこう告げると、仲間と共に事務所を後にした...
あの場面で引かなかったらどうなっていたのか?
俺の判断は、デカとして正しいものだったのか?
後味の悪い《生還》を果たした、ダンディの事件簿だった。
以上、エンターテイメント「ダンディ」でした。
※この記事はフィクションであり、エンターテイメントとしてお楽しみください。
※登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在のものとは関係がありません。
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