未曽有の大震災が日本を襲った2011年３月11日。地震、津波、原発事故、停電、そして放射能。あっという間にたくさんの命が奪われ、作り上げてきたものが一瞬にして壊されていく。自然の脅威の前に、私たち人間は、ただただ無力だった。
当時、日本チャンピオンだった私は10日後の試合出場に備えて、最終調整期を迎えていた。地震の後、TVから流れる被災地の惨状を目の当たりにする中で、自分が感じた「無力感」を忘れることが出来ない。実際に、被災地の支援には何の役にも立たない、キックボクシングの試合に向けて準備を進めなければならないという「無力感」。他に何かできる事は無かったのか、今でも頭を巡らせている。
災害支援の第一は、行動する事であろう。そして、一つ一つの行動を、より大きな「力」に換えていく努力が必要である。実際に災害支援で「力」を発揮した中村氏の活動を通じて、災害支援の方法を学んでいきたいと思う。もう「無力感」など感じないように。
J-NETキックボクシングライト級王者
味の素株式会社
バイオ・ファイン研究所
マテリアル＆テクノロジーソリューション研究所
素材開発研究室 バイオ医薬培地グループ（BFMD-7）
西山 誠人