今晩BSジャパンで「カンブリア宮殿」を見ていた。日本物流の底力という番組で、ヤマト運輸とイオンが取り上げられていた。

 イオンがいち早く被災地へ物資を送り、自らも被災したスーパーの屋上で生活用品や食料販売にこぎつけた時、そこに居並ぶ被災地の人たちの服装を見て、16年前の神戸の震災の時とおんなじだ! と思い出した。

 数えきれないほどの倒壊したビルや家屋を片っ端から解体していく。地面はガレキと波打った道路、空気は舞い上がる粉塵だらけだった。

 マスクは必需品。足元は運動靴か安全靴。革靴やパンプスなんてとんでもない。リュックを背負い、すぐに洗濯できる作業着やジーンズ。どの人も黒やグレーなど地味な服装のオンパレードだった。それが状況だけでなく、その時のみんなの心の色を表わしていたのだと思う。

 約1年後。街燈もビルの明かりもない真っ暗な街中に、カラフルに燦然と輝いた第一回ルミナリエの明かりは、本当に美しかった!!

 真っ暗だった市民の心に、確実に復興への兆しを感じさせる確かな明かりだった。その後もルミナリエは続いているが、街は明るく観光化している。あの時の美しさと感動は、格別で今でも忘れることはできない。

 東北の人たちがこの先確かな復興を果たしつつあるかどうかは、人々のファッションを見ればわかる。いつの日にか、人々に明るくファッショナブルな服装が戻ってきた時、心からの復興を果たしつつあるのだということがわかるのではないだろうか。

 それまでは、末永い国民の援助と協力が必要ではないかと思う。