鉋:則安寸六の台を打つ2 | 勢州たぬき工房の木工したり直したり

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こんばんは。たぬきです。

則安の台打ちの続きを。

 

最近のTwitterでは、大工さんの間で鑿の柄をすげるのが流行ってました。最近落ち着いてきましたね。では次は何が流行るのでしょう。たぬきは逆勾配の台打ちと思ってます(笑)

この流行に乗ろうと思います。

 

ここで、鉋の台打の逆勾配とはなんぞや?と言う事になりますね。

次の検討図を見てください。

 
鉋身の仕込み勾配は、杉桧等の針葉樹向けで一般的な八寸勾配です。37.8°になります。対面になる鏡は、市販の鉋台では45°が多いと思います。たぬきはもう少し立てて65°で打っています。
鏡は立てた方が甲穴が小さくなり鉋台が変形しにくくなるメリットが有ります。土佐堀と言うと鏡は90°付近になりますね。
それを推し進めると90°を超えて鉋身側に倒れてきます。これ即ち逆勾配という訳です。ここまで来るとマニアックな世界です。やってる人はアルケスさん以外に見た事はありません。
でもまぁ、真似したくなりますよね😅
と言っても、おいそれと真似できる気もしません。一体、たぬきが真似しても出来るものか出来ないものか検討せねばなりません。
で、先の図で検討しました。厚さ12mm、刃角45°の叩き鑿をピンクの線で描きました。どうやら最初は叩きで掘れますが後半は追入れか平待を使う事になりそうです。
逆勾配の角度も110°は素人には狙い過ぎの様ですね。まずは100°で試して見た方が良さそうです。
 
100°で各部寸法を計算してみました。
これはたぬきの記録であり、罫書のチェックの為でもあります。素人な上に既にアラフィフのたぬきです。荒台への罫書は角度で行いますが、ミスが無いかのチェックはXY寸法で追って行った方が確実なんじゃないかなと思ってます。手間ですが、台を打ち直すよりは早いですからね。
 
次は、鉋身の裏の直しですね。
と言った所で、今日はここまでです。
以上、たぬきでした。
ではでは