私の暮らす地域は、クローンの杉の苗木を、沢山植林しました。

しかし、年月が経過する中で、病気に弱く、溝腐れ病におかされ、伐採廃棄されていました。

私は心を痛め、杉の木の命を無駄にせず、生かそうと思案しました。  

そして葉や枝や腐った部位は取り除き、チップ化して、微生物の力を借りて、肥料にして、作物に使う事にしました。

そして、良い所だけ、柱や板や垂木などに、使用すれば良いと考えました。

ところが、製材所では、良質木材から、柱や板や垂木などを、切り取った、残りは全て、産業廃棄物として、処理している、事実を知りました。

そこで、私は、地球の資源を、大切に、使いきる為、端材や切損んじなどの木材を、頂いて来て、程度の良い木材を、掘っ立て柱にして、筋交いや雲筋交い等で強度を上げ、間柱を立、細い板を、無数に張り、壁の、外側と内側、別々に、・・初めは、新聞紙二〜三枚重ね張りして、その上にダンボールを張り、その上に、ブルーシートを張り、その上に、切損ないの木材板(内側)や、背板(外側)に張りました。屋根は、外側のブルーシート迄は同じですが、その上に屋根垂木を、打ち付けた上に、ガルバリウム鋼板を張り、完成しました。

中で過ごすと、冬は暖かく、夏涼しい、とても、エコな建物の作品に、仕上がりました。

日本人の、もったいない精神だからこそ、なせる技ではないかと思っております。

* 30年程以前に、制作した作品です。

* 異色部材の使用理由 
(1) 新聞紙 = 壁内の、防虫と乾燥の為。
(2) ダンボール = 壁内の断熱の為。
(3) ブルーシート = 防湿シート代用 ・結露防止の為。
(4)壁中の空間 = 外部からの影響を遮断する効果を上げる為。

※ ・ ・ 注意感想
 室内の木質ストーブ台と・ストーブ左横オブジェは、使い勝手良かったですが、ストーブ煙突、クランクに取り付けたのは、大失敗で、煙が外に排出されませんでした。
火が燃える理論から考えれば、ストーブから、真っ直ぐ上に煙突を取付けるべきだったと、反省しています。

以上。