皆さん、こんにちは。

今回は、台風が渦を巻く原因がコリオリの力ではないことについてお話をします。

 

●コリオリの力の正しい理解

 以前の記事(すぐ下のリンク)で、コリオリの力の紹介をしましたが、私の理解が不十分だったため、コリオリの力によって台風が回転する、という間違った説明をしてしまっていました。すみません。

 

 

 以下で、コリオリの力について、説明をします。

 地面に回転する円盤状の台が置いてあり、その台の端っこに観測者が座っている状況を想像してください。そして、円盤の台の外、観測者のすぐ横にボールを置きます。そして、円盤を時計回りに回していきます。すると観測者から見てボールはどのように見えるでしょうか。はじめボールは観測者からまっすぐ離れていきますが、しだいに向きが左側の方に傾いて聞き、次に左に進むように見え、最終的には観測者のもとに戻ってきます。つまり、観測者から見るとボールはその進行方向に向かって左向きに力を受けているように見えます。この見かけの力をコリオリの力といいます。

 また、別の見方も出来ます。円盤の台の上に載っていないボールは、たとえ円盤の台が回転しても、動くことはありません。また、ボールが地面を転がっていても、そのボールは円盤の台には乗っていないので、円盤の台から力を受けることはありません。つまり、ボールにとっては、円盤が回転していてもいなくても、関係ないわけです。これは、地球と、非常に高い場所の大気(たとえば、偏西風が流れている高度10km)との関係にも当てはまります。高い場所の大気は、地表面との摩擦によって受ける力がほぼゼロで、地球が自転してもいなくても、その位置は変わりません。

 以上から、一見、考え方を変えると別の結論になるように思えます。どちらが正解なのでしょうか。実は、コリオリの力によって、円盤の台に乗っていないものは渦を巻いているように見えるのですが、渦の中心は円盤の台の中心であるということです。円盤の台を地球に置き換えると、円盤の台の中心は、地球の自転の中心(北極点、または南極点)になります。台風の渦の中心は地球の自転の中心ではないので、コリオリの力は、台風の渦とは無関係であることになります。偏西風は、西から東へと流れています。地球を北極側から眺めたとき、偏西風は北極点を中心に半時計回りに回っているように見えるはずです。つまり、コリオリの力によってできる渦は、偏西風のことなのです。