最初に精神の症状より先に身体の症状の確認をするには意味目的がありますし、効果もあります。効果は、こういった客観的な症状について考えたり思い出したりすることは患者の心理的負担になりにくいし、情動が乱れることもありません。そして、きちんと思い出せるかどうか、思い出したものを順序だてて伝える能力があるか否か、言語化が適切か、コミュニケーションにおける目立った特徴はないか、などの情報を円滑に得ることができます。そして、身体の症状をあらかた聞き終わったその時に、

精神科初診で最も大事なことを申し上げます。今日の診察でいちばん大事なことです。それは、今出ている身体の症状にしても精神の症状にしても、いきなり「ココロの問題」と決めつけず、まずは潜んでいるかもしれない身体の病気をしっかりと除外する。これは担当医はもちろん患者の方にも共有していただきたい意識です。もし気になる症状があれば、いつ頃から、どういうきっかけで出現し、どのくらいの期間それは続いているのか。良くなっているのか、横ばいなのか、悪くなっているのか、良くなったり悪くなったりを短い期間に交代しているのか、などと、できれば「紙に書いて」診察の時にお持ちください。診断にとても役立ちます。

私はだいたいこんなふうに初診では必ず説明します。ここでいったん小休止し、患者が何か伝えそびれていることがないか、不安に思っていることはないかを確かめます。

そして次はいよいよ精神の症状についての診察に移行します。