皆と同じレベルで仕事や学業が出来ないのは発達障害のせいではないか?


と、ものすごい数の人たちが精神科に訪れるが、診断基準を満たす人はほんのわずか。ほとんどの人は診断基準外を満たさない。医学的には、ADHDや自閉症スペクトラムと診断されない、ということ。

彼らは根本的な部分を間違えていて、

皆と同じようにできない!=「異常」「病気」に違いない!


という紐づけができあがってしまっている。短絡的だしそもそも間違っている。何故、こういう極端な考え方になってしまうのか。ひとつは、その人の親が、

なんで皆と同じようにできないの!


と怖い顔をして叱ることが多かったのだろう。そういう教育がその後「人目を気にする」「他人の評価ばかりを気にする」大人を大量生産した。そして、大学を卒業し、会社という偏差値や運動能力が多彩な人たちの集まりの環境で、働き始めるや否や、それまでほとんど気にならなかった周りの人たちの能力のばらつきを許容できなくなり、自分が他の大勢に比べ劣っていることを受け入れられず、

皆と同じようにできないのは病気のせいかもしれない!


と考え、精神科に来るようになったのだ。これは他人の目を気にするあまり、皆と同じに出来ない自分をバカにされたり蔑まれることに耐えられない!といった考え方が根底にある。それならば病気ということにしてしまえば、バカにされることはないだろうと考えているのだ。

小学生の(中学高校生でも良いが)「かけっこ」で遅い子は病気なのか?
算数や数学の試験で、平均点をはるかにわった点数を獲った子は病気なのか?

こう考えれば、この考え方がいかに歪んだ考えか、わかるだろう。