前九州厚生局長のホテル代260万療育園が肩代わり
前九州厚生局長のホテル代260万円、療育園が肩代わり
厚生労働省九州厚生局の松嶋賢(まさる)前局長(59)が大阪府の社会福祉法人「枚方療育園」側から高級車などを受け取っていた問題で、松嶋前局長が今年春までの7年間に約65回にわたって東京都心の高級ホテルに宿泊した際の代金の全額を、療育園側が肩代わりしていたことがわかった。
宿泊費の総額は約260万円に上り、大半は現在の理事長(52)が自分の宿泊費とともに支払っていた。新たな疑惑の浮上を受け、厚労省では松嶋前局長から改めて事情を聞くが、同省の内部調査の限界が改めて浮き彫りになった形だ。
関係者の証言によると、松嶋前局長が療育園側の負担で都心の高級ホテルに宿泊するようになったのは、遅くとも本省の老人保健福祉局の課長補佐を務めていた2000年春ごろから。
大半のケースでは、療育園の山西悦郎・前理事長(80)の二男である現理事長が、出張のため同じホテルの別の部屋に宿泊しており、1泊あたり4万円~6万円に上った松嶋前局長の宿泊費は、現理事長が支払っていた。松嶋前局長と親しい同省職員が、別に部屋を取って宿泊するケースもあったが、その代金も療育園側が負担していた。
療育園が同省から総額13億7450万円に上る補助金の内示を受けた00年~04年4月に限っても、松嶋前局長の宿泊回数は約40回に上り、療育園側が負担した宿泊費も150万円以上に及んでいた。
松嶋前局長は、04年7月に、社会福祉法人への補助金を内示する権限のある障害保健福祉部障害福祉課長に昇進してからも、ほぼ月1回のペースで宿泊を続け、05年10月に社会福祉法人の認可権限を持つ同部企画課長に就任してからの宿泊も含めると、計約20泊分、約80万円を療育園に支払わせていた。
松嶋前局長は、同省の内部調査に、前理事長から高級車3台を無償譲渡されたことや、自宅の改修費として1500万円を借用したことなどを認め、先月、局長当時の給与(手当を含む)10か月分にあたる1063万円を国庫に返納するなどしたが、それ以外の利益提供は明らかにしていなかった。
枚方療育園の代理人の弁護士は「現理事長が東京に出張に行く際、松嶋前局長を呼び、一緒に食事をしたり、宿泊費を負担したりしたことはあった。しかし、あくまで昔からの付き合いの一環。前局長に何かを頼んだりしたことはない」と話している。
(2007年10月15日14時32分 読売新聞)
厚生労働省九州厚生局の松嶋賢(まさる)前局長(59)が大阪府の社会福祉法人「枚方療育園」側から高級車などを受け取っていた問題で、松嶋前局長が今年春までの7年間に約65回にわたって東京都心の高級ホテルに宿泊した際の代金の全額を、療育園側が肩代わりしていたことがわかった。
宿泊費の総額は約260万円に上り、大半は現在の理事長(52)が自分の宿泊費とともに支払っていた。新たな疑惑の浮上を受け、厚労省では松嶋前局長から改めて事情を聞くが、同省の内部調査の限界が改めて浮き彫りになった形だ。
関係者の証言によると、松嶋前局長が療育園側の負担で都心の高級ホテルに宿泊するようになったのは、遅くとも本省の老人保健福祉局の課長補佐を務めていた2000年春ごろから。
大半のケースでは、療育園の山西悦郎・前理事長(80)の二男である現理事長が、出張のため同じホテルの別の部屋に宿泊しており、1泊あたり4万円~6万円に上った松嶋前局長の宿泊費は、現理事長が支払っていた。松嶋前局長と親しい同省職員が、別に部屋を取って宿泊するケースもあったが、その代金も療育園側が負担していた。
療育園が同省から総額13億7450万円に上る補助金の内示を受けた00年~04年4月に限っても、松嶋前局長の宿泊回数は約40回に上り、療育園側が負担した宿泊費も150万円以上に及んでいた。
松嶋前局長は、04年7月に、社会福祉法人への補助金を内示する権限のある障害保健福祉部障害福祉課長に昇進してからも、ほぼ月1回のペースで宿泊を続け、05年10月に社会福祉法人の認可権限を持つ同部企画課長に就任してからの宿泊も含めると、計約20泊分、約80万円を療育園に支払わせていた。
松嶋前局長は、同省の内部調査に、前理事長から高級車3台を無償譲渡されたことや、自宅の改修費として1500万円を借用したことなどを認め、先月、局長当時の給与(手当を含む)10か月分にあたる1063万円を国庫に返納するなどしたが、それ以外の利益提供は明らかにしていなかった。
枚方療育園の代理人の弁護士は「現理事長が東京に出張に行く際、松嶋前局長を呼び、一緒に食事をしたり、宿泊費を負担したりしたことはあった。しかし、あくまで昔からの付き合いの一環。前局長に何かを頼んだりしたことはない」と話している。
(2007年10月15日14時32分 読売新聞)