同じ仕事を一生続けるのも大事だけど、

「自分は十年に一度、仕事変えてきた」

と糸川先生は少し誇らしげに話してくれました。


22歳で中島飛行機の航空機を設計し、
29歳で東京大学航空研究所に移り、
36歳で音響工学を研究し、
42歳でロケット開発を始め、
55歳で組織工学研究所を設立し、
62歳でベストセラーを書き、
72歳でイスラエルとの協会を立ち上げ、
80歳でバイオリンを制作した。
また、
60歳で始めたバレエで、
帝国劇場の舞台にも立っています。


「何かにしがみつくよりも、
得たものを手放すことの方が難しい。
だから、
手放すことを考えてきた。
そして、
誰かに出来ることなら自分の仕事ではない。
前例がないからやってみよう!が、
人生のテーマだ。」

糸川英夫先生は、私にそんな生き方を見せてくださいました。

行動の人でした。

人は、やってみなければ、
それができるかどうかなんてわからない。

そして、
やってみると大抵の場合、可能なのです。
それを知るのはやってみたときです。


神が創造したこの宇宙で、
一番目につきやすいものは、
何に関しても

「あなたにはできない」

と告げる人々です。

彼らの言葉に耳をかすな!

と糸川先生は身をもって教えてくださいました。


この世で最も強い人とは、

自分の力を信じている人

あえて望みを高くもつ人

人生で得たいと思うものを自信を持って追い求める人

だということを
糸川英夫先生は教えてくださいました。


「前例がないからやってみよう!」

  私の心の中で永遠に鳴り響く先生の声です。