※Ⅱ父祖アブラハムとイサク 11:26-26:35
A. アブラハム 11:27-16:16
A-1 召しとカナンへの旅。 11:27-12:9
A-2 エジプトでの経験 12:10-20
A-3 ロトとの分離 13:1-18
A-4 ロトの救出、メルキデゼクと出あう 14:1-24
A-5 神との契約 15:1-21
A-6 ハガルとの結婚、イシマエル誕生16:1-16
■創世記13:1-18
1 アブラムは妻とすべての持ち物を携え、エジプトを出て、ネゲブに上った。ロトも彼と共に上った。
2アブラムは家畜と金銀に非常に富んでいた。
3彼はネゲブから旅路を進めてベテルに向かい、ベテルとアイの間の、さきに天幕を張った所に行った。
4すなわち彼が初めに築いた祭壇の所に行き、その所でアブラムは主の名を呼んだ。
5アブラムと共に行ったロトも羊、牛および天幕を持っていた。
6その地は彼らをささえて共に住ませることができなかった。彼らの財産が多かったため、共に住めなかったのである。
7アブラムの家畜の牧者たちとロトの家畜の牧者たちの間に争いがあった。そのころカナンびととペリジびとがその地に住んでいた。
8アブラムはロトに言った、「わたしたちは身内の者です。わたしとあなたの間にも、わたしの牧者たちとあなたの牧者たちの間にも争いがないようにしましょう。
9全地はあなたの前にあるではありませんか。どうかわたしと別れてください。あなたが左に行けばわたしは右に行きます。あなたが右に行けばわたしは左に行きましょう」。
10ロトが目を上げてヨルダンの低地をあまねく見わたすと、主がソドムとゴモラを滅ぼされる前であったから、ゾアルまで主の園のように、またエジプトの地のように、すみずみまでよく潤っていた。
11そこでロトはヨルダンの低地をことごとく選びとって東に移った。こうして彼らは互に別れた。
12アブラムはカナンの地に住んだが、ロトは低地の町々に住み、天幕をソドムに移した。
13ソドムの人々はわるく、主に対して、はなはだしい罪びとであった。
14ロトがアブラムに別れた後に、主はアブラムに言われた、「目をあげてあなたのいる所から北、南、東、西を見わたしなさい。
15すべてあなたが見わたす地は、永久にあなたとあなたの子孫に与えます。
16わたしはあなたの子孫を地のちりのように多くします。もし人が地のちりを数えることができるなら、あなたの子孫も数えられることができましょう。
17あなたは立って、その地をたてよこに行き巡りなさい。わたしはそれをあなたに与えます」。
18アブラムは天幕を移してヘブロンにあるマムレのテレビンの木のかたわらに住み、その所で主に祭壇を築いた。
6節をみると、「6その地は彼らをささえて共に住ませることができなかった。彼らの財産が多かったため、共に住めなかったのである。」と書かれていますが、これは、家畜が関係していました。つまり牧草です。牧草が足りなくなったのです。羊は非常に食欲旺盛で根元から食べてしまいます。雑草の多いところは羊やヤギを放牧すれば手間が省けるでしょう。
アブラハムとロトの牧者どうしの間でたびたび衝突が起こりました。この問題を解決するためにアブラハムとロトは牧草地を求めて分かれて暮らさなければならなくなったのです。
思い出して下さい。神は誰に地を与えられたのでしたか?アブラハムでした。しかしアブラハムは年長者であり、財産も地位も優れていました。彼は平和的提案をし、ロトは自分の気に入った土地を選択しました。アブラハムはそれでもその権利を穏やかに譲りました。
13:8-9=8アブラムはロトに言った、「わたしたちは身内の者です。わたしとあなたの間にも、わたしの牧者たちとあなたの牧者たちの間にも争いがないようにしましょう。
9全地はあなたの前にあるではありませんか。どうかわたしと別れてください。あなたが左に行けばわたしは右に行きます。あなたが右に行けばわたしは左に行きましょう」
アブラハムの高潔で無我の精神をみることができます。
親族関係だけでなくても、このよう精神があるならば、関係が崩壊したり分裂することはなかったことでしょうが、なんと多くの人々が自分の権利や主張を優先することでしょうか。
『自己主張はサタンの精神である。しかしキリストの愛の心を持つ者は、自分の利益を求めない愛を持つようになる。そうした人は、「おのおの、自分のことばかりでなく、他人のことも考えなさい」という勧告を心にとめるべきであろう(ピリピ2:4)。』 (人類のあけぼの上巻p.133)
ロトは叔父であるアブラハムに選択権を譲るのが礼儀でありましたが、それをしませんでした。欲張ったのです。つまり未熟でありました。パレスチナ全土のなかで、ヨルダンの谷は、最も地味が豊かな地域で、楽園を思わせました。美しい自然と肥沃な土地、そして都会がありました。そこでの取引商売は繁盛しそうに思われました。ロトは世的利益に目がくらんだのでした。
アブラハムはロトと別れた後も、素朴な家長生活を続けていました。
主は彼を引き続き祝福されました。
13章では、アブラハムとロトが別れたいきさつが書いてありますが、ロトはヨルダンの低地ソドムとゴモラの地を選びそこに家畜とともに移り住みました。しかし、13節に記録されているように、主に対してはなはだしい罪を犯す悪人たちが住んでいました。
ロトは土地へ入るときは裕福な状態で入りましたが、出る時は命からがら無一物出てきました。後にみ使いが現れてソドムとゴモラを滅ぼしますが、その時にロトと娘だけが救われました。
『ロトは美しい土地を選択した。その土地は多大な利益を約束した。その選択の結果、ロトは裕福な状態で入り無一物で出てきた。人が正しい影響の中で最上の助けを持つところに自分を置くか、あるいは彼らが世俗の利益を選択するところに置くかですべてが違ってくる。ソドムへと導く道は多数ある。我々は皆神に導く道を識別できるようになるために、油注がれた視力を必要とする。』(書簡109,1899年)
アーメン!!
ございます。
宜しければクリックをお願いします。
↓↓↓

にほんブログ村