-生命の輝き-
(成人病の不思議)
眼科医院を訪れると、
『○○歳になったら眼の定期検査を!』
というポスターをしばしば見掛けます。
また、胃腸科医院を訪れると
『○○歳になったら胃腸の定期検査を』とある。
別の診療科でも全く同様である。
この『○○』には一体、何歳が
入ると思いますか?
実は、ここには一様に『40歳』という年齢が入ります。ではなぜ40歳なんだろう。
なぜ30歳や50歳ではないのだろう。
実際に統計を見ると、所謂成人病と呼ばれる所見が40歳を契機にポンと跳ね上がるのが分かります。
大体、成人病って何なのだろう。
動脈硬化症、高血圧症、高脂血症、糖尿病、悪性腫瘍等々をこう呼ぶのですが、近年では新たに病気予防に重点を置いた『生活習慣病』という概念で呼び習わされているようです。
「若い頃は1日や2日徹夜しても、あるいはどんなに暴飲暴食しても、一晩寝ればケロリと治ったものだが、40歳を過ぎるとどうも・・・!」
そう、お嘆きの貴兄の声が聞こえてくるようであります。
しかし、なぜ?
謙虚に、我ら人間も地球上に生きる他の動物と何ら変わるものではないと認識してみましょう。
生命の最大の目的は、種の保存と繁栄である。
つまり、あらゆる動物の行動の原点は繁殖行動であり、それを可能にさせるべく摂餌行動である。
そこで『40歳』という年齢を私は次のように
理解した。
女性が幾つから子供を生めるかはよく知りませんが、本来的にみて17~18歳位からとしましょうか。哺乳類の場合、生み放しでは子は育たず、親の保護が必要となります。
さて、自分の生んだ子供達が次の再生産(子を生む)に参加出来るようになった時、自分の年齢は幾つになっているのだろうか。
そう、おおよそ40歳前後になっている勘定になる。
地球上の全生命を創出した創造主は、人間が40歳を過ぎると、「もう、あなたはこの世での仕事を終えました。これ以後のご自分の健康に関しては、あなたの裁量で生きてお行きなさい。」
・・・と言っていると思い付いた時、愕然とすると同時に、妙に得心したものでありました。
創造主は人間の場合、40歳迄は保護するが、それ以後は知りません、と残酷に言い放っているように思われた。
もっとも、近頃はつとに晩婚化が進み、それこそ創造主の保護を離れてから初産という方も多くなってきたが・・・。
命に限りがあるからこそ、日々生命を輝かせることができるのかもしれません。-生命・輝く-
-耳順-