うつ病の50代女性が、癒着性イレウスで入院してきたことがある。

 

もともとその患者さんは、抗うつ薬の他に、下記のBZD(ベンゾジアゼピン)系薬を飲んでいた。

 

・アルプラゾラム(0.4mg)6T/日

 分3 朝昼夕食後

・エチゾラム(0.5mg)3T/日

 分1 寝る前

 

イレウスになって絶飲食になって薬の内服ができなくなったので、消化器内科医から依頼があり、薬を変更した。

 

その患者さんはとても不安感が強かった。

BZD系薬以外の薬に変えるのは無理っぽかった。

BZD系のセルシン注射液を使う方法もあるけど、呼吸抑制が怖いから使いたくない。

 

じゃあどうするか?

 

BZD系のダイアップ坐剤を使うことにして、下記を処方した。

 

・ダイアップ坐剤(6mg/個)

 1日3回 1回1個使用 6時 14時 22時

 JCSⅡ桁のときは中止

 

内服再開まで、この処方でうまく代替できた。

 

ダイアップは小児用抗けいれん薬だが、こんなときにも便利だな。

 

だから今まで数人の患者さんに使ってきた。