高齢者のせん妄や認知症に内服のセレネースを使うことはあまりない。

理由は、TmaxもT1/2も長いから。

 

添付文書を見ると、セレネース1mgを内服したときのTmaxは6時間、T1/2は83時間。セレネースの液剤については、10mgを内服したときのTmaxは5時間、T1/2は24時間。長い。

 

内服のセレネースはなくても困らない。リスペリドンがあるから。

いままで内服のセレネースを使ったのは、もともと入院前からセレネースでちょうどうまくいっていた患者さんとか数例だけ。

 

内服のセレネースは不穏時としては使えない。

セレネースの薬物動態から推測すると、たぶん深夜に服用すると早朝から効いてしまうかもしれない。

 

そういえば、セレネースは、パーキンソン病やレビー小体型認知症の人には禁忌です。(注射も内服も。)

これは意外と内科や外科の先生には知られていないようです。ご注意下さい。