短期間に英語の成績を40点から120点へ(その4) | 成績110番

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子どもの成績を上げるための具体的方法を紹介しています。

■私は焦る。でも本人は・・・■

  スタートして始めての中間テスト。
成績はまずまず、伸びていました。
親御さんも、

「定期テストは少しですが、伸びていますね。」

と喜んでいたものの

「実力テストは中々上がりませんね。」

と少し不満なようでした。

(当然私は内心では「すぐには上がりませんよ」
と思っていましたが「はい。」と頷くしかなかったのです。)

 実は本当は気になってはいたのですが、
隼人君は私の出した宿題を完璧にはやっておらず、
いつも残しているのでした。

私  「勉強やっている?」
隼人君「やっていますよ。」

私  「何時間くらい?」
隼人君「だいたい2時間くらいかな?」

私  「それは、家庭教師の来ない日?」
隼人君「はい。」

私  「それは少ないんじゃないかな?」
隼人君「・・・・」

私  「今でも志望の○○高まで点数が足らないから
    もっと勉強が必要じゃないかな。」
隼人君「(不満そうに)はい。」

 2か月たってもう11月。
いよいよ3者懇(担任の先生、親、生徒)が始まりました。

私は、毎年、11月、12月を「葬式」と言っています。

というのは、この時期まで、まだ「少しの希望」を持っていた
生徒や御父兄が担任の先生との3者懇談で、
「その希望」が見事に打ち砕かれ、家族ががっくりきて
下を向いてしまうからです。

1回目の面談では、今のままでは、志望校では

「無理」

とのこと。担任の先生からは、勧められたのは、
希望していた学校よりも遥かの下の2ランク下の学校でした。

しかも、指定された学校では、「大学進学者」も少なく、
子供本人も、親御さんも満足のいくものではありませんでした。

川田さん「このままでは、志望の○○校も行けないですね。」
私   「そうですね。どこか私立を併願されるか、
     私立1本でいかれては、」

川田さん「どこか知りませんね、」
私    「私立でもいいですね。」

川田さん「はい。高校よりも隼人は大学に行かせたいので、
     有名私立に入っている実績のある学校だったら、いいです。」
私    「はい。調べてみます。」

(この時点では、隼人君の成績は、5段階ではオール3の成績です。
 とても、有名私立の大学に行くには無理。
 ましてや、進学率の良い高校を探すことさえ至難の技です。)


そして、2回目の担任の先生との懇談後突然、
川田さんから電話がかかってきたのです。

川田さん「堀さん。実は家内が泣いてるんですよ。」
私   「(びっくりして)どうかされたんですか?」

川田さん「昨日3者懇がありまして、担任の先生から、
     志望している『公立高校は絶対無理!』と言われまして。
     家内もいろいろ話をしたみたんですが、

     『それなら勝手にすれば。』みたいな言い方をされて・・・。
     家内も息子をどうしても、有名大学に行ける高校に入れたかったみたいで・・・。
     それが全く無理とわかったから・・・・。」

私   「そうですか。そんな言い方をされたんですか。」
川田さん「そうなんですよ。もうちょっと別な言い方もあると思うんですよ。」
   
私   「そうですね。」
川田さん「それで、家内と相談して、進学できない公立にいくぐらいなら、
     どこかしっかりした私立の高校に行かせた方がいいかなと思いまして・・・。」

私   「そうですね。」
川田さん「それで、この前お願いしていました、私立高校は見つかりましたか?」

私   「はい。この次の家庭教師に行くときに資料を持っていきます。」
川田さん「わかりました。楽しみしています。」


私は、電話をきった後に、さらにいろいろ県内で調べて見ましたが、見当たりません。
仕方なく、近隣の県を調べて見ましたが、それでも見当たりません。

そして、さらに調べてみると、自宅から2時間ほどかかるけれど、
隣県に1校あったのです。

ほかにも川田さんの希望には合わないかもしれませんが、
いくつかピックアップしてみることにしました。こうなれば贅沢も言ってられません。

早速、資料を揃えて、川田さんにお伺いしたとき、その話をしたのです。

私   「川田さん、何校か見つかりましたが、まずは、▲▲高校はどうでしょう。」
川田さん「▲▲高校ですか。確かに大学までありますが、
     ちょっと昔のイメージがありますからね。
     あまり良いイメージはありませんね。」

私   「ですが、今の成績では、これくらいが妥当ですが。」
川田さん「そうですか、一応頭には入れておきますが、他にはありませんか?」

私   「川田さんが言われるような隼人君がぎりぎりいけそうな学校がありましたよ。」
川田さん「それはどこですか?」

私   「△△高校です。」
川田さん「△△高校?聞いたことがないですね。それはどこにあるのですか。」

私   「○○県の北部にあります。ここからだとかなり遠いですが・・・。」
川田さん「○○県の北部ですか。最寄駅は、□□駅。まあ、通えないこともないですね。
     丁度時間的には1時間30分、2時間くらいですか。」

私   「そうですね。」
川田さん「それはどんな学校ですか?」

私   「最近、有名大学の進学数を伸ばしている学校で、
     通知簿3の生徒を有名私大に、国立大学に進学させている学校です。
     ほら、有名な××大学にも、40人以上進学させています。」

川田さん「あっ。本当だ。それに先生も熱心そうだ。」
私   「一度見学に行かれてはどうでしょうか?」

川田さん「そうですね。見学もOKみたいですし、隼人と一緒に行って見ます。」
私   「はい。志望校を見学するのは大変いい事なので是非行って見てください。」

川田さん「わかりました。」

それから、川田さんは親子で見学に行って、二人とも非常に気に入ったようです。
また、学校見学に行った後、

「隼人も気に入っているので、是非△△高校にしたい。今後もそれ1本でお願いします。」

ということでした。
 しかし、私はここで大きな失敗してしまったのです。
私が勧めた△△高校は最近偏差値が上昇して、
さらに資料よりも上の偏差値だったのです。

 せっかく気に入って隼人君もやる気になっているのに
今更「無理です。」というわけにはいかず、それよりは、
勉強に集中してきている隼人君の成績を思いっきり上げる
方向で考えることにしました。
 

■そして、「家庭教師失格」の烙印■

続く