先日、亀井静香郵政改革・金融担当相が、日本郵政の新社長に、旧大蔵省の元事務次官で東京金融取引所社長の斎藤次郎氏(73)を充てる人事を発表しました。
(2009/10/22 FujiSankei Bujiness i「超大物復活 巨大郵政の足音 社長に元大蔵次官・斎藤氏」記事より)
日本郵政は指名委員会を置き、指名委員会が株主総会に提出する取締役の選任および解任に関する議案の内容を決定する権限を持ち、取締役の中から社長を決定する権限を持っているのですが、今回はいわば、株主である政府が最初から齋藤次郎氏を「逆指名」した形です。
取締役を選任する最終的な権限を持っているのは株主(=政府)であるので、最初から株主の意向を伝えるのは合理的とも思えますが、これでは指名委員会は政府の追認機関となり、形骸化してしまいます
民間の株式会社でも、指名委員会の指名に当たって、大株主の意向を探ったりして綱引きがあるのでしょうが、ここまであからさまに「株主の意向」を押付けられると、日本郵政の経営陣が萎縮し、経営に影響を与えることが心配されます。
今回は、郵政選挙の揺り戻しで『民営化の抜本的見直し』という政局要因があり、また、現在の指名委員会のメンバーが「小泉・竹中派」で占められていることを考えると、亀井大臣がこういう手法を使うことにやむを得ない面があるのですが、政局がらみは早く終わらせていただいて、将来的には政府は拒否権を持つ程度の関与に止めるのが妥当と思います。
(ブログ2回目 で書いてますが、私の意見としては、郵貯限度額を引き下げるなどして民間とのイコールフッティングを確保し、郵便局の肥大化を抑えるべきという前提がまずあります。)
郵便局が政局に翻弄されずに自主・堅実な経営ができる日が少しでも早く来るのを望みます。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
日本郵政社長に斎藤元大蔵次官 民営化路線を転換
http://www.nikkei.co.jp/news/main/im20091021AS3L2102H21102009.html
亀井静香郵政・金融担当相は21日午前の記者会見で、20日に辞任を表明した日本郵政の西川善文社長(71)の後任に、元大蔵次官の斎藤次郎・東京金融取引所社長(73)をあてる人事を発表した。郵政相は「現政権の抜本的な郵政見直しと同じような考えを持っている」と指摘。自民、公明両党の連立政権下の郵政民営化路線を転換し、公益性に軸足を置いた郵政事業再構築のけん引役として適任だと説明した。 郵政相は西川社長が正式に辞任した後、日本郵政の指名委員会(委員長、奥田碩トヨタ自動車相談役)に斎藤氏の取締役就任を諮問する。指名委員会の指名を経て、日本郵政の臨時株主総会で取締役に就任し、その後の取締役会で後任の社長に選出される。郵政相はすでに奥田委員長らの内諾を得ているもようだ。 郵政相は9月16日の就任直後から「新しい革袋には新しい酒が必要だ」と述べ、西川社長の自発的な辞任を要求。公益性の高い企業の経営者を中心に後任の人選を進めてきた。西川社長は20日夜、現政権の経営路線の隔たりが大きいとして辞任を表明した。(NIKKEINET)
強まる元官僚の存在感 起用背景に小沢氏の影
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2009102202000087.html
竹中氏、政治主導「渡り」と批判 郵政人事に関して
http://www.47news.jp/CN/200910/CN2009102201000671.html
亀井氏「新方針OKなら留任」 日本郵政経営陣に「踏み絵」
http://www.j-cast.com/2009/10/23052454.html
日本郵政グループ
経営理念 http://www.japanpost.jp/group/index03.html
役員 http://www.japanpost.jp/corporate/officers/
組織図
委員等設置会社の例(野村グループ
)
