「子ども手当は子供を育てる家庭に給付する経済政策、児童手当は貧しい家庭を助ける社会政策だ」
→そのとおりですね。
子ども手当反対論は、大きく2つ。
① 所得制限をかけるべき。所得制限をかけないのはカネ持ち優遇だ。
② 手当はバラマキだ。
①について。
これは考え方次第と思う。
しかし、保育所とか児童手当とかいうのは、上記のとおり、旧厚生省からの伝統的な社会政策の発想から実施されているものであるが、女性の社会進出に伴って、保育所に子どもを預けるのは何も特殊なことではなくなっている。
児童手当にしても、一億総中流になった今、貧困政策として特定の国民に限定して実施する時代ではないだろう。
貧困対策はそれを直接の目的として別途施策を講じるのが妥当と思う。
また、所得制限をかけるには所得把握のためのシステム設定、確認業務に膨大な費用、手間をかけることになることが軽視されている。
そこも大いに議論されるべきだろう。
②について。
これは誤解がある。
手当をなくすと控除が復活する可能性があるが、手取りで比較すると、控除の場合、給料の高い方が「オトク」になるようですよ。
つまり、子ども手当は、子育てしながら普通に働くことを希望する女性、家庭を支援しようというのが趣旨です。
児童手当に戻すと、支援対象者が減り、低所得者より高所得者が得をすることになる。
一般の国民は必ずしもそうしたことを望んでいないのでは?
ただ、子ども手当にも改善点はある。
現金給付だけでなく、サービス給付も組み合わせることができればなおいいと思う。
先日NHKでやっていたが、「子育てタクシー」が人気らしい。
子育てしながら働くために、多少お金を負担してでも、子育てしながら働きたいというニーズは根強そうです。
財政の裏付けが乏しい中で手当2万円を見直さざるを得ない場合には、こういうサービスを受ける場合の助成金として支給する手段もあると思う。
一点、念頭に置くのは事業主(供給者)でなく、消費者(家庭)に支給することです。
そうすれば、家庭に貯蓄、滞留することなく、真にニーズのあるところにカネが使われる。
すると、ニーズに応じた子育て支援サービス事業が活性化し、次代の産業育成、雇用創造としても期待される。
しかし、いずれにしてもいえることは、児童手当に戻してはダメだということ。
所得制限は趣旨にそぐわないが、背に腹は代えられない。
民主党が将来、衆参で安定多数をとった場合に改めて見直す腹づもりで、所得制限を受け入れるなど思い切った譲歩をしてでも、子ども手当法案の成立に全力を尽くすべきだ。
管総理は必要のないところで独断専行が目立つが、こういうときこそ、リーダーシップを発揮してトップダウンででもまとめなければならない。