家計部門に補助する経済政策について | ニュースな話題

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民主党は消費者所得をどこまで増やせるか――リチャード・カッツ(1) -
http://www.toyokeizai.net/business/society/detail/AC/ded3588f4befc1ec200560dc4cf4a430/page/1/
…同党(民主党)は「輸出に過度に依存している日本経済を内需主導の経済構造に転換することが不可欠である。この目標を達成するためには家計部門の可処分所得を増やす大胆な政策を実施しなければならない」と主張している。

支持する、支持しないは別にして、その目標は正しい。日本が世界で最も厳しい景気の落ち込みに直面している理由は、輸出に過度に依存してきたからだ。民主党は、今後2年間で減税や育児手当、授業料補助などに21兆円支出する政策を提案している。その財源として、自民党とは支出対象を変えることによって、現在よりも歳出が増えることはないと主張している。民主党の政策では、21兆円の3分の2は家計部門、特に出生率を引き上げるために子供のいる家庭に直接支出されることになる。以下に主要な歳出項目を列挙してみる。(1)道路関連プロジェクトに向けられる資金を削減して、毎年2兆6000万円の減税を行う。(2)高速道路料金を2兆円引き下げる(家計部門の所得の0・5%)。(3)子供が義務教育を終えるまで毎年1人当たり31万2000円の手当を支給する。これによって家計部門の所得は年間4兆6000億円増加する。(4)公立高校の費用全額を負担し、私立高校の生徒を支援するために毎年12万~24万円を支給する。仮に授業料が免除されていても、子供が公立高校に通っている一般の家庭では子供1人当たり51万6000円も支出している。さらに、(5)中学を卒業するまで子供の医療費は免除する。(6)中小企業の法人税率を半分引き下げて11%とする。…

(2009.7.14 東洋経済)



- 家計部門の可処分所得を増やす -


これまで、政府・与党の経済政策は、ひも付きのお金を企業に補助することで政策的に誘導するのが

中心でした。(定額給付金は例外。)


それは、多くの場合、国→自治体(or地方機関)→企業 というフローチャートで流れていきます。


単に、長年の政策対応の結果、国の意向を企業、国民に浸透させるのに好都合なシステムだったからという側面もあったのでしょうが、それ以上に、国会議員と官僚にとっても好都合だったんではないかと私は思います。


つまり、政治家にとっては、政官財(政官業)のトライアングルを強固にできる。

官僚にとっても、中央集権、官僚主導のシステムを維持、温存することができる。


しかし、こうした「官の発想」は、高度経済成長時には有効に機能したが、

最近は、野放図な年金福祉施設の建設によるムダ使いなど、悪い面が目立つようになってきた。



そうした中で、民主党が唱える家計への直接補助は、ピタゴラス的大転換となる。

なぜかというと、国(官僚)が使い道を決めるのでなく、国民が決めることになるからです。

上記の(1)、(2)は国民の負担を減らすことで、国民の消費の選択肢を増やし、消費意欲を喚起する

ことになります。一方、国の予算・政策の選択肢は減ります。

(3)は言うまでもなく、国民が自由に使い道を決められる(たぶん)。


これは、政府・企業・家計のうち、最近特に企業に偏る傾向があった経済政策を修正するものとなり、

単に国民全員にばら撒いた定額給付金とは性質が異なるものであり、

新たな経済政策として期待しています。



ただ、民主党に注文を付けるなら、

単に手当を支給するだけでなく、制度改革も合わせ技で実行することを考えてほしいな。


たとえば…

◆「6・3・3制」を「4・4・4制」に変える。 (←中高生の受験地獄の緩和)

  (子どもの発達変化に対応した形にもなる)

◆いわゆる配偶者控除の「103万円の壁」を「300万円」位まで緩和する。

  (←主婦が税金対策のため働くのを自粛する風潮を変えていく。)


かつては、小泉構造改革より思い切った構造改革を標榜していた民主党です。

今でも、「日本を大掃除しよう」(鳩山氏の代表就任演説)と気概はありますが、

お金の使い道だけでなく制度論にも踏み込めば、政策にもっと説得力が増すと思いますヨ。