一行で無担保1億超えたら開き直ろう
●一行で無担保1億超えたら開き直ろう
こんにちは。銀行取引コンサルタントの上田真一です。
ある程度の売上規模の会社になると、一行あたり1億円を超える無担保融資を受けている場合が結構あります。
地銀あたりだと、無担保1億円を超えると、まず本部稟議先となります。つまり、支店長のハンコでは貸せなくなるということです。
銀行が1億円無担保で貸すということは、それなりの業績をあげている会社です。
しかし、いくら業績が順調であるといっても、銀行としては居心地が悪くなってくるんです。
やはり、自行だけが数ある取引行の中で、無担保融資残高を増加させるのは、リスクを背負ってしまうため避けたいんです。メインバンクであれば、ある程度貸出してもいいですが、それでも限度があります。
このように無担保で1億を超えてきたら、新規取引行を増やしていかないと、既存取引行にいくら頼んでも難しいと言われるばかりとなってしまいます。
これは、融資謝絶する銀行、もしくはその支店が悪いのではなく、銀行のリスク管理をまったく知らない経営者にも少しだけ責任があります。やはり、どの銀行も自分の銀行だけが突出してリスクをとりたくないのがホンネなんですよ。
そして、複数行取引をしていく中で、どの銀行からも1億を超える無担保融資状態となってしまうと、かなり借入するのが厳しくなってきます。
それは、たとえ業績が絶好調であったとしても、です。
業績が良くても、青天井で貸すわけにはいかないんです。
貸して経験がないとわかりにくいでしょうが、無担保で1億円と簡単に私も書いていますが、すごい金額なんですよね、実は。
以前このブログでも書いたように1億円の不良債権を出したら、いくら貸さなきゃならないかというと、2%の平均貸出金利とすれば、50億円貸さないといけないわけです。
ある地銀上位行の1店舗あたりの融資量は、261億円ということを考えると、いかに50億円貸出するのが難しいかわかるでしょう。
そう考えると、簡単に1億円の無担保融資は取り組みにくいんです。
単純な論理で無担保・無保証で融資してくれる銀行が良いというのは、気持ちは理解できるけれども、現実的ではないということです。
やれ企業の将来性を見て貸せとかいう人もいますが、そう簡単な話ではないんです。逆に、無担保・無保証でガンガン貸す銀行は、ある意味無責任ともいえます。
さて話を戻しましょう。
1億円の無担保融資を超えたら、どうするか?
1億円を超えたら、銀行が貸しにくくなってきます。
そして、実際問題として、融資謝絶されるケースが出てきます。
そんなとき、融資謝絶されたとしても、慌てないでください。
次々とあたっていくしかないです。
もし既存取引行すべてに融資謝絶されたとしても、新規取引行から新規借入できる可能性はあります。
それでも、すべてダメだとしても、あきらめてはいけません。
もう開き直るんです(笑)
逆に脅してみましょう(笑)
「今回3,000万円の融資を断られたら、おたくの銀行の1億円の融資の返済ができなくなりますよ・・・」と。
さきほどもいったように、3,000万円の融資をケチって、1億円超の融資が焦げ付くのは銀行としても嫌なはずです。
ましてや、利益の出ている会社なら、なおさら見殺しにするわけにはいかなくなります。
ですから、最終的には開き直りも大事なんですよ。
精神論かもしれませんが・・・そんなもんです。というか、そういう経営者の心がけ次第でどうにかなってしまうこともあるんですよ。
銀行も今貸している融資残高に比べて、明らかに小額の融資申込みを断るのは、実は勇気のいることだということも覚えておいてくださいね。
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