- 屑を入れるということで
きれいになる
ぼくは
屑籠でよかった
あなたのかなしみを
どうか
ここへ
すてて
ください
- やなせたかし『屑籠』より。
キリストは、あなたのかなしみの屑籠になるために、最も貧しい姿を借りてあなたのもとへ降りてきてくださいました。
そして、キリストはいまもこの詩のように、あなたのために、『あなたのかなしみをどうかここへすててください』と静かにあなたに語りかけてくださっているのです。
そして『わたしはあなたの屑籠でよかった』と心から思ってくださっているのです。
- ひとつのことばのなかに
われらが立ちつくすとき
ことばは不意に
われらのなかへ立ちつくすだろう
ひとつの出来事に
われらがかかわるとき
出来事はふいに
そのかかわりを超えるだろう
ひとつのことばが
出来事であるとき
ことばはあきらかな
時刻となるだろう
われらはその時刻により
せつなく待たれている
-
石原吉郎『降誕』より。
※このブログのタイトルにも拝借したギリシャ語の『ロゴス(真理)』という言葉が、同時に、この詩でいうところの『ことば』『出来事』という二つの意味をもまた広く含みこんでいることは、この詩を深く味わううえで大きなキーとなるでしょう。


