他の作家さんはどうか知らないが、僕の場合、著者校正という作業がとても恥ずかしいのである。これは何回やってもそうだ。


 書いたもののゲラが掲載する体裁ほぼそのままで送られくると、それがまず恥ずかしい。

 僕は二十代のライター時代からずっと、自分の書いたものを印刷してもらってご飯を食べてきたわけであるが、活字になった自分の文章というものに、いまだに慣れない。なんなんだろうか、あれは。

 

 しかもさんざんやりとりをした後で編集さんが最後に入れてくるチェックだから、著者としては模範回答と照らし合わせて答え合わせをしているような気分になってくる。いきおい、独り言が多くなる。

「そうですかぁ……そうですよねぇ……あああ、そうなんだよなぁ」

 というつぶやきを、本日マックで何度発したか(笑)。周りはさぞかし奇異に思ったことだろう。そうなのだ、提示していただいている表現のほうが的確なのだ。

 ああ、なんで最初からそう書かなかったんだ。しかもこの段階になって、まだこんなところをケアレスミスしてるし。自分のばか。


 気恥ずかしくも楽しく勉強になる作業は、本日の夜にいったん終了した。

 明日もう一度見直して確実を期すのだが……やっぱりつぶやいてしまうんだろうなぁ。

 「ああそうそう、ここはこうなんだよなぁ」、と。