近くの内科で定期健診を受けてきました。

 大腸とか前立腺は排泄物を調べたり血液検査で済むらしいんだけど、胃がん検診は先生張り切って「エックス線じゃなくて胃カメラ飲みましょう。口に麻酔して入れるからね」


 さらりと言われたので軽く頷いてしまったのだが、よく考えたら結構きついんじゃないのか、それ。


「あの先生、やっぱり胃カメラのほうがよく分かるんですか」

「ああ、もう、比べ物にならん。さ、向こうで待ってなさい」


 後で知ったのだがこの先生、開業医でありながら胃や腸の検査においてはとても偉い人らしい。

 口に麻酔ってなんだよーと思っていると、ふかふかソファの、妙にくつろげる個室の待合室に通された。持参した文庫本を読むも落ち着かず、部屋の棚にあったゴルゴ13なぞを読んでいた。

 うーん、ゴルゴって意外と人情味のある、いい奴じゃないか。しかしさいとうたかをさんが描く(実際は何十人ものアシスタントさんが描いているであろう)外人さんって、みんな鼻がでかいよなぁと思っていると、武器取引が行われるモスクワの安ホテルの女主人に似た看護師さんに呼ばれて、別室へ。


 喉の奥に、麻酔薬をシュッ、シュッと噴霧。苦いけど飲み込んでくださいねと言われ、泣きながら嚥下するとあら不思議、喉がイガイガと痺れてくる。いま「あれ、声が遅れて聞こえてくるよ」と言ったらいっこく堂さんの真似ができるんじゃないかと思いつつ、手術台のような場所へ。

 ここでは点滴に麻酔薬を入れられました。


「はーい、ぼうっとしてきますからねー」

 あ、ほんとだ。これは面白い。意識にもやがかかってくる。

 ブログに描かなくちゃ、この体験。胸ポケットのメモ帳とペンを取り出し、霞んでくる意識の状態を書き付けた。それがこれ。


瀬井隆の流れのままに

 ……さっぱり読めん。


 後で唯一判読できた文字が、「まるで催眠もののAVのようだ」。

 あほか、僕は。


 さて、その後やってきた先生に口の中へ長いチューブのようなものを突っ込まれ、モニターで自分の胃の中を見ておりました。ほとんど覚えてないんですけど。


 その後別室のベッドで休んで、再び先生の診察。画面を観ながら先生はあっさり、

「ポリープがありますねぇ」

「え」


 意外なほどにショックはなかった。次の先生の言葉がもっと意外だったからかもしれない。

「大丈夫、もう取ったから」

「へ?」


 つまりさっきの胃カメラの先には、異物を切り取るワイヤーが付いていて、それで腫瘍を焼ききってくれたのである。

 つまり結果的には、胃カメラを飲んだおかげで、あっという間に処置できたわけである。これが後で手術だったらたいへんだった。どっちみち良性だったらしいけど。


 すべての検査結果はまた後日。結果を聞くまで安心はできないけど、一応はほっとしました。

 おかげで今日は消化の良いものを腹6分目、お酒もNGです。とっとと寝ようっと。