本日をもって、これまで一年間毎日書いていたついのべ(ツイッターノベル)を、一旦休止することにしました。
特に何かあったということではなくて、去年のいまごろ始めた当初から、とにかく一年間は毎日一本、必ず書こうと決めていたのです。ですから満期終了というところでしょうか。
一年前、ひたすら毎日360本以上書き続けることで、自分の中に何が見えるか試してみようと思ったのです。プロのもの書きとして、それは自分と交わした約束でした。
本当に一日も休まず、毎日書きました。猛暑の日に都会を歩いて熱射病に罹ったときは、帰りの高速バスの中ダラダラと冷や汗を流しながら必死で携帯を打ち込んでいました。冬に食あたりで死にそうな思いをしたときは、布団に這いつくばってモバイルパソコンのキーボードを叩いていました。
まったく何も浮かばない日や、トラブルに見舞われて心がぐちゃぐちゃになったときなどは、もう書けない、今日こそは絶対無理だと思いつつ、とりあえず石に齧りつくようにして140字を埋め、読み返す勇気もなくてそのまま送信したりもしました。
どんなに書けないときでも絶対に書き続けたというのは、自分に対して誇りとするものがひとつできたように思えます。ただ唯一、3.11の直後を除いて。
一年間書いてきて何が見えたか。まだ茫漠としているのですが、とりあえず自分には、ついのべを書いてご飯を食べていくことはできないな、とは分かりました。この140字の小宇宙に無限のストーリーを展開できる猛者の、なんと多いことか。
そう気付いてからは、誰かのためではなく、自分のために書くようになりました。面白がって書いていたファンタジーのフィクションから、次第に虚実織り交ぜた自由詩のようになっていったのです。読んでいた人の中には「これのどこがミニ小説?」と首を捻っていた人も多いと思います。
毎日書かねばというプレッシャーは、常に心に小さなトゲのように刺さっていました。執筆するカフェに入る前にネタを探して街中をうろうろしたり、帰宅する前にぼうっと喧騒を眺めたり。公園や駐車場でペンを片手にずっと空を見上げていたこともよくありました。何も書けずに帰宅すると妙に焦って……それでもネタが決まって書き始めるとさらさらと筆が動いていく、その快感と、また次なるプレッシャーとのせめぎあい。それに明け暮れた一年間でした。
でも、ついのべは素敵な時間もくれました。移動中にふと道端で足を止め、季節の花が揺らぐ風景や、風の匂いに、自由な創作の翼をはためかせる。そんな時間は、毎日書くという習慣がなければ得られなかったでしょう。
僕はまるで山頭火のような漂泊の詩人になったつもりで、メモ帳につらつらと詩めいた言葉を綴っては、一人で悦に入っていたものです。
いったんさよならはしますが、またしばらくしたら、ちょくちょく#twnovelのハッシュタグで呟くだろうと思います。日々のノルマという縛りを外したうえで、これからは自分の心が望むタイミングで、好きなときに書いていこうと思います。
そのときはどうか皆さん、「性懲りもなくまた書いてるよ」と苦笑しながら読んでやってください。