フロ02の後書きまたは蛇足。 | 星流の二番目のたな

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デジモンフロンティアおよびデジモンアドベンチャー02の二次創作(小説)中心に稼働します。たまに検証や物理的な制作もします。
続き物、二次創作の苦手な方はご注意くださいませ。

これは作者がフロ02を書くに当たって考えていたこと、印象に残ったことなどを書いた記事です。
フロ02を書き終えた後の自分用のメモ書き、くらいの気持ちで書いていますので、読みづらい部分やまとまっていない部分があるかもしれませんがご容赦ください。
二次創作における持論をぶったりもしてますので、苦手な方はご注意ください。(特定の物語構成について、良くないのでは?みたいなこと言ってますけど、腕の良い書き手さんであればこういう構成でも面白く書けると思います。あくまで、星流は上手く書けないからいろいろ工夫してる、というスタンスで書いてます)
 
フロ02を通して意識していたのは、
・オリジナル設定の入れ方
・知名度はそこそこあるけど愛着を持っている人は少なそうなキャラを使う
・「デジモンフロンティア」らしさを追求する
の3点でした。
 
 
〇どうして「神原信也」を主人公にしたのか?
端的に言うと、「①拓也を主人公にしたくなかった」中で、「②どんなキャラ造形をしても許されるだろう既存キャラ」だったからです。
①の拓也の話は後でするとして、ここでは②の話をします。
アニメの二次創作を書く際によくみられるのが、オリキャラ主人公です。が、これは読者からすると「勝手に知らないキャラを入れないでほしい」という感覚を持たれる恐れがあります。
そこで、信也に着目しました。
アニメに出ているキャラ。それでいて、キャラ描写や印象は薄いので、愛着を持っているファンは(多分)いない。
つまり、オリキャラより受け入れられやすい!
しかも作者が書きやすいように性格改変をしても許される!←
というわけで、主人公は神原信也になりました。
 

〇拓也と輝二を序盤の戦闘から排除する
 次に、①の拓也を主人公にしたくなかった、という話をします。
結論から言うと、パワーバランスが難しくなるからです。
拓也と輝二は、ハイパースピリットとスサノオモンという強力な進化ができます。
このまま拓也が主人公をやると、大抵の敵に対して勝てます。
しかしこれでは物語として面白くありません。
そこで、拓也を主人公から外した上、拓也と輝二を誘拐させることで序盤の戦闘から排除しました。(デジモンファンのみなさまは、02序盤で通常進化が不能だったことを思い出していただけると分かりやすいですね)
このことは、輝一達のダブルスピリットというイベントの構築と、二人を助けるという序盤の動機につながりました。
 

〇どうしてオリンポス十二神族を敵に設定したのか?
動機は信也を主人公にしたのと似たようなものです(笑)公式設定があって究極体揃いなので敵幹部にはもってこい。だけど(執筆当初は)組織としての活躍はなかったため、読者との解釈違いが起こりにくい、と考えたわけです。
最近一気に読んだ、という方はバックスモンとユノモンがオリデジだったので変に思ったかもしれませんが、彼らを執筆した当時はまだ公式で十二体出揃ってなかったのです。
執筆中にスマホゲームで手厚く扱われたのは予想外でした。オリンポス十二神族もっと採用されて良いのでは?と思っていたので嬉しい予想外でしたね。
 

〇ノゾムの登場タイミング
信也について話した時と被りますが、オリキャラは読者に受け入れられにくい存在だと考えています。
もし、ノゾムが序盤から登場していたら、読者の印象はずいぶん違っていたでしょう。
そこで、まずは信也と既存キャラで物語を進め、読者にフロ02の世界に馴染んでもらいました。
そして作品への信頼感を得られたところでノゾムを登場させた、というわけです。
ノゾム登場は第118話です。フロ02を117話も読んで、今更オリキャラ出てきたからやめよう、とはならないでしょう?(笑)
 

〇ノゾムの設定とオリジナルデジモン
「ルーチェモンの力を宿した少年」を出す構想は、ほぼ最初からありました。
信也を主人公にするからには、最終的にはスサノオモンと同等かそれ以上の戦力にならなくては立つ瀬がありません。
では、フロにおける同等かそれ以上の戦力とは? と考えると、ルーチェモンしかいないわけです。
というわけで信也の力の源として、ノゾムを出すことにしました。
信也の最終形態をオリジナルデジモンにする、ということもここで決まりました。だって公式にルーチェモンのホーリーモード的なのないんだもん←
その布石のために、中間形態もオリジナルデジモンとしました。オリジナルな設定の投入タイミングについては、前項で書いた通りです。(※スーリヤモン登場は第133話)
 

〇半分人間、半分デジモン
アニメにも出てきた、デジモンフロンティアを象徴する言葉だと思います。
ただ、アニメでは「体が人間で心はデジモン」という意味合いで使われていたのが、なんだか星流には納得がいきませんでした。
だって、進化したら体はデジモンになるし、人間世界を懐かしむ心は人間のそれだと思うんですよ。
つまり、体も心もそれぞれ半分人間で半分デジモンなのでは、というのが星流の持論なんです。
で、それを突き詰める過程がフロ02であり、結論がスピリットを埋め込まれた信也というエンディングです。
……子どもアニメでできそうもないエンディングになったので、結局アニメは正しかったのかもしれません(笑)
 

〇デジモンフロンティアの世界で「パートナー制度」をやってみる
フロを象徴する「自分が進化する」という仕組みは崩さず、子どものパートナーになる存在を作る。
お察しの方もいるかもしれませんが、信也とノゾムのことです。
進化するのはあくまでも信也自身。そして、デジモン由来の存在であるノゾムを守る。そんな普通のパートナー制度の逆をやりました。自分が進化するフロならではの描き方ができたかなと思います。
ただ、「パートナー」という言葉を使うのはあからさまなので、「相棒」という呼び方にしてました。
 
 

と、思いつくのはこれくらいですね。いくつか忘れてることがあるかもしれませんが、主だったものは書き残せたと思います。
長文へのお付き合いありがとうございましたっ。