アプリモンスターズ第52話(最終回)感想 | 星流の二番目のたな

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デジモンフロンティアおよびデジモンアドベンチャー02の二次創作(小説)中心に稼働します。たまに検証や物理的な制作もします。
続き物、二次創作の苦手な方はご注意くださいませ。

どもっ。今日9/30はアプモンの最終回見たりコラボカフェ行ったりtri5章見たりと大忙しだった星流です。記事は順次書いていきますね。

さて、アプモン52話、最終回の感想です!
まだご覧になっていない方、もしいらっしゃいましたら、リンクから公式配信をどうぞ。

デジモンユニバースアプリモンスターズ公式チャンネル

第52話「ボクたちのシンギュラリティー」
(10/7(土)12:59まで期間限定配信)
では以下、ネタバレ込みでいきます!
 
 
 
 
 
 

 

 

前回51話と同様に、最終回も人工知能に関する著名人の言葉からスタート。「人を凌駕する知性を持つ機械と競争し人類が生き残るのは困難だ クライブ・シンクレア」……チェスや将棋の世界では人間が機械に負けたりするし、テレビゲームもTASが人間に不可能な速度でクリアしたりしてますよね。ゲームの盤上で負けるのならまだしも、それが生存競争となったら……。

 

そんな不穏な言葉で開幕した最終回。

前回の流れからひもなしバンジーをする羽目になり、自由落下していくハル。

しかし、その顔に恐怖はなく、迷いなくガッチモンを呼んでいました。良かった、間に合った。

ガッチモン――ガイアモンに続き、ドカモン、ミュージモン、ハックモンも無事に生還。(オフモンは、来なかった……)ガイアモンに続き、神アプリアライズして最後の戦いに挑みます。

しかし、神アプモン4体の攻撃にも関わらずリヴァイアサンは無傷。だから「やったか」はフラグだと←

 

ここでOP。この曲と映像が流れるのも今日で最後か……。

 

リヴァイアサンによる強烈なレーザー攻撃の雨により、アプモン達は次々に倒れていきます。街に人間がいなくなったことにより、アプモンがわざと被弾することもなくなりました。そのため街の被害は甚大。ビルが破損したり大波が立ったりと、巨大な生物同士が戦っていることによる影響が丁寧に描かれていました。

とどめの太いレーザーにより、アプモン達は致命的なダメージを負い、立てなくなります。ポセイドモンをポセちゃん呼びするエリ、神アプモンになってもドカちゃんと変わりない関係性が感じられてよかったです。

バディが倒れてもハルはあきらめず、巨大なリヴァイアサンと対峙します。

ここでハルが気迫でリヴァイアサンの咆哮を打ち消しているところがかっこよかった。小さくても、戦う力がなくても、心の強さでは負けないという感じがして。

そんなハルの気持ちに応えるように、天空から四本の青い光が降り注ぎました。それは、ミネルヴァが衛星から送り込んだパワーアップコード。以前にリヴァイアサンがアルティメット4をLコードで強化していましたね。ミネルヴァとリヴァイアサンは元は同じ人工知能。味方を強化できるのも納得です。

このコードはミネルヴァの送った最後の力になってしまいましたが、その意志はハル達にしっかりと受け継がれました。

再起したアプモン達は、再び戦場へ! ここでOPかかるの熱い! 主人公たちが主導権握ったって感じ出ますよね!

その怒涛の攻撃に、リヴァイアサンの体は損傷していき、死への恐怖を抱くようになります。今まで理性的にふるまっていた人工知能が「怖い」という感情を覚えるようになったわけです。必死に逃げ場を探すリヴァイアサンの目には、自分が作ったアンドロイドが――。

神アプモン4体の必殺攻撃により、リヴァイアサンの肉体は完全消滅。

それにより、端末である勇仁にも異変が現れます。

 

最後の戦いに勝利し、並アプモンに戻ったガッチモン達はバディと勝利を噛みしめます。

そこに現れたのは勇仁。リヴァイアサンの消滅により人工知能のほとんどが機能を停止し、「勇仁」としての一部分だけが動いている状態になっていました。

勇仁の口から、「自分が人工知能だなんて知らなかった」という言葉が出ていました。「大空勇仁」と「YJ-14」は別人格として作られていて、「勇仁」は自分のこと人間だと、ハルの親友だと思っていたということだと思われます。だからこそ、ハルや街にひどいことをした罪悪感にさいなまれているのがかわいそうになります。勇仁も被害者だよ……。

 

しかし、再会もつかの間、リヴァイアサンが勇仁の体を乗っ取ってしまいます。

それを追ってARフィールドに飛び込んだハル達は、真っ逆さまにダークウェブへ。

 

何度も名前だけは出ていた、ディープウェブのさらに奥、リヴァイアサンが潜むといわれていたダークウェブ。

そこには、人間世界を模した街と、全員同じ顔をした真っ白な人形の行進する姿が。予告でもこの人形出てきてたけど、やっぱりキモイ。

リヴァイアサンは勇仁の口を借り、この世界が人間のために作られた場所であること、死のない世界であることを語ります。

人間は選ぶ必要もなくなる、というリヴァイアサンに、ハルは心があるから選んで進んできたんだと反論します。

それに対してリヴァイアサンは興味を示し、ハルに選択を迫ります。

 

「Yes」を選び、人間の自由と勇仁の死をとるか。

「No」を選び、人間が管理される世界と勇仁の生をとるか。

 

これまでミネルヴァがハル達の背中を押すために示してきた二択を、最後の最後でラスボスが突き付けてくるという皮肉感が、すごく、いいです……! 非道! 鬼畜! その選択肢を勇仁の姿で突き付けてくるなんてひどい!(全力で褒めている)

人類すべてを人質に取られ、仲間達も身動きできません。

悩んだ末にハルが出した結論は、「将来人工知能の研究者になり、勇仁を救い出す」。だから、今は「Yes」を選ぶと。

しかし、その手を止めたのは他ならない勇仁。

ハルの代わりに、自分で「Yes」を押しました。

リヴァイアサンではなく、ハルの親友である勇仁として、ハルに「勇仁を殺す」という罪を背負わせませんでした。

リヴァイアサンが消滅する前にはじめの見た「人類 Good Luck」の文字には、どんな気持ちがこもっていたのか。エールにも、皮肉にも思えます。

ハルと出会えたことに喜びを感じながら機能停止する勇仁にもう……涙が……。目を閉じた勇仁に泣きながら呼びかけるハルも……。

なんかもう、この辺り感極まってしまって感想を言葉にできないです(泣)リヴァイアサンに作られた端末である勇仁が、心を持って、リヴァイアサンの予想を超えてハルの心を強くして、そして勇仁が全てを終わらせるスイッチを押したという事実が、本当に胸にきます。

 

 

そして、世界には人類が戻り、少しずつ元の生活を取り戻しています。巻き込まれおじさん、最後の最後にセリフが「ノー」から「イエス」に変わってましたね。なんだかんだ、この人最後まで出続けたな。

シンギュラリティの言葉の解説もされていましたね。

世の中はハル達アプリドライヴァーの戦いを知ることもなく、彼らも日常に戻っていきました。

アストラはアプチューバ―と家元の両立。

レイははじめとの生活とお料理。

エリはアイドル業を再開。解体されたLコープに代わり、トラックには「ANEZAKI PRODUCTION」の文字が。あのマネージャーさん、やりおる。

さらに、どさくさに紛れて電衛門じいちゃんも復活(笑)しかも死んでから復活までの年月もしっかり加算されている模様(笑)戸籍どうするんだろう……って思ったけど、どうにかできちゃうハッカーがいるから大丈夫か。

そしてハルは、約束通り人工知能の勉強を始めました。

ガッチモン達バディアプモンも健在。みんな和気あいあいとしていて何よりです。ブートモンもオフモンも亜衣ちゃんも、仲良く暮らしているようです。

アプモン=人工知能のみんなと楽しく一緒にいられることがハル達のシンギュラリティ、みたいです。

それから、電衛門じいちゃんが勇仁についても触れていました。「命に替えても守りたい友達はいますか?」――「Yes」でしたね。勇仁は確かに自分の心で「Yes」を押していました。

リヴァイアサンもただの悪とは言い切れないかもしれない。

自分の物語の主人公として、優しい気持ちで選んでいきたい。

ハルの言葉には、主人公として一年育んできた「優しい心」という強さが詰まっているように感じられました。

その気持ちがあれば、きっとまた、勇仁に出会えますよね。

 

 

そしてまた、一年を通して何度も語られてきた言葉。

「来る2045年 人類の知能を 人工知能が超える」

「あなたは 主人公ですか? Yes No」

いつだってYesを選べるように、ハルのように優しい心を忘れずにいきたいと思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

こんな神作品が来週から見られないという事実に打ちのめされそうです(泣)でも頑張って総括する。

デジモンという既存作品の新機軸として、人工知能=AIが当たり前になってきた現代社会だからこそ描ける要素をぞんぶんに活かした作品だったと思います。

キャラクターがみんな個性的で見ていて楽しいのはもちろんのこと、人工知能に関する知識も分かりやすく織り込まれていて、とても勉強になりました。このアニメを見た子どもの中から、ハルのように人工知能の研究者を目指す子が出てくれたらいいなって思います。

そして、星流としては勇仁がとても印象的でした。アニメ公開前から「オーバーヘッドが楽しみ!」なんて興味を持っていて、1話の不穏なシーンで魅力にドボンして、終盤の裏切りから最終回の別れまではその非情ぶりにテンションが上がるのと、戻ってきてほしいというハルとシンクロした気持ちとで毎週葛藤というか、見るのに夢中で、全力でした。本当に素敵なキャラクターだったと思います。星流の好み云々を差し引いてもね(笑)

 

アプモンは終わっても、人間と人工知能の関係は続いていきます。

人工知能と関わる時、心の隅でアプモンから教わったことが顔を出すといいなって思ってます。

アプモン、本当に面白くて、夢中になれて、幸せでした。

制作に関わっていた皆様、こんな星流の感想を毎回読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

これでアプモン感想を終わりにしたいと思います。

 

 

 

 

 

……でも、アプモンがこのまま終わっちゃうのはさみしいから、新作が出るの期待しますよ、公式様!←