ぼくは熊本にいる
父を迎えに来た。
父は、今朝の5時15分に天命を全うした。
この地に降り立つことも少なくなると思う。
熊本県…
阿蘇熊本空港に降り立つ時に見える景色…
ぼくの原点だ。
はや18年も経つのか。
ぼくは24歳であった。
自らの会社が請負い、自ら命を張って施工した熊本陸上競技場KKウイングの世界初工法のタワーブリッジ屋根が見える。
実に男らしい生き方だった。
今は全く違う世界観で生きている。
人生の時間とは何と奥深いのか。
ふたたび熊本へ来るとは思いもしなかった。
頻度良く通い、もう二年になる…
当時、父は90歳…
鼻息荒く…彼女が生きていたと…。
???全然意味が分からなかった。
父は…昭和36年当時…付き合っていた恋仲が50年の時を経て、生きていることを確認し、奇跡の再会を果たしたのであった。
その翌日には、本家はおろか、静岡のすべてを私に譲り、身体一つで熊本の彼女宅へ転がり込んだのだ。
180度性格が変わった。
最近では…事あるごとに…えみこー! えみこー!と甘える父
お前から…えみこに捨てないでくれ!と頼んでくれ!頼む頼む!頼むよー!と泣き笑いながら言ってたことを思い出す。
いまその彼女(内縁者)は86歳
今朝の出来事を父の枕もとで語った。
昨日緊急入院した病院から危篤の報を受けた。
今朝の4時50分…急ぎ病院へ向かった。
何度も父へ声をかけた。しんご!しんご!
父は左目を少し開けた。
生前…死に水をとるのだと微笑ましい会話があった。
口移しで、水を含ませてあげた。
安らかに…静かに目を閉じ人生を全うした。
いつも父を励ましていた心強い女房が肩を震わせ泣いている。
歳は関係ない…
人目を憚らず、最後の最後まで愛し合い、息子に見せつけた。
人間愛であった。
最近は、仕事、お金で大きな裏切りに合い…人が怖い。
でも…それは…僅かなことと思えるようになってきた。
堂々と感謝をもって、愛をもって生きようと思う。
明日…いっしょに帰るよ。
ありがとう熊本。
中島美嘉 初恋
https://www.youtube.com/watch?v=uiMoguR98Tw
