いま、会いにゆきます | 読書記録

いま、会いにゆきます



著者: 市川 拓司
タイトル: いま、会いにゆきます

「ママがアーカブイ星から帰ってきちゃった」
――またこの雨の季節になったら、二人がどんなふうに暮らしているのか、きっと確かめに戻ってくるから――そう言い残してこの世を去ってしまった愛する妻・澪が、そのとおり"ぼく"と"佑司"の前に現れる。けれど、彼女はすべてを忘れてしまっていた……。
   限られた時間の中で、ふたりは再び恋をする。


はじめのほうはのんびりした文体で読み進めにくいのですが、一人称になっているので"主人公――ぼく"こと巧さんの性格がつかめてきてからはすいすい読み進めていけて、"澪"が登場してからは読むのを止められなくなっていました。この巧さん、ずいぶんおっとりしていてとぼけた性格をしていて、それが文に出ているので、受けつけない人は受けつけないかも。私は大丈夫でした。
出てくる人物がすごく魅力的で、愛すべき人たちです。やっぱり恋愛モノは「なぜ相手が好きなのか」に共感できないと入り込めませんが、その点にいたっては全くもって問題ありません。みんな大好き。("セカチュウ"は、好きなんだけどここがちょっと自分的に魅力を感じなかったんだなぁ。今書きながら気づいた)
記憶のない澪に二人の出逢いから話していくところや、話を聞いていくうちにだんだんと心を許していく澪と、三人のいる"現在"の生活が、穏やかなんだけど切なくて、好きです。
そしてやっぱり最後のあのからくりがもう。涙腺ゆるみまくりでした。
いたるところに伏線があって、巧いなぁ。恋愛、とひとくくりにしたくないものがあります。これはもう、最後まで読まなとわからないです。


家に一冊ほしいなぁ~(図書館で借りたので)。クリスマスプレゼントは、これか、ダレン・シャンがほしい~~ッ。