主題通り、認知症・癌・腸内細菌についてです。


 早速本題に、認知症と癌を同時に発症することは少なく、腸内細菌の『バクテロイデス菌』が少ないと認知症になる傾向があるそうです。


 タンパク質や動物性脂肪が多い肉食を中心としている場合は、バクテロイデス菌が多いようです。


  

 動物性タンパク質の摂取量と乳がんの死亡率には相関性があります。


 また、赤い肉(牛肉・豚肉)をたくさん食べることにより、動脈硬化が進み脳卒中になりやすくなる他、大腸がんのリスクを上げることになります。具体的に、100g/日の赤い肉を摂取するごとに大腸がんのリスクが17%増加するそうです。


 他にも、ウェルシュ菌は、たんぱく質などを原料に、発がん物質や有害物質を作り出し、悪臭を作り出し、「べん」の臭いをきつくします。


 簡単に言えば、肉を多く食べれば癌に、少なければ認知症になるということです。




 しかし、AGE(終末糖化産物)と呼ばれるものがあります。


 高齢で血中のAGE濃度が高い方たちは、脳の認知機能の喪失がだんだん加速化する恐れがあります。それだけでなく、アルツハイマー病の患者たちの脳内もAGEが高いことが多いようです。


このAGEはどこから来るのかというと、主に脂肪やタンパク質の豊富な食物が高温にさらされたときに形成されます。


 肉を、乾式加熱調理と呼ばれる方法、炒める・焼く・揚げるといった方法で調理されることで形成されます。


 パンなどの焦げもAGEが含まれるようです。


 つまり、ステーキやトンカツなどの揚げ物を常食している場合は、癌にも認知症にもなるということです。



 そうはならない食べ物もあります。フラクトオリゴ糖と呼ばれるオリゴ糖を含むものはバクテロイデス菌を増やしますが、動物性タンパク質でもなければ、調理法を間違えなければAGEを生み出すこともありません。


フラクトオリゴ糖を含む食べ物は、

・タマネギ

・ゴボウ

・バナナ

・トマト

・モモ

・スイカ

です。


海藻も効果があるようです。フラクトオリゴ糖に耐性の無い、又は低い方は、積極的に海藻を摂ると良いかもしれません。



【参考書籍】

食事のせいで、死なないために[病気別編]