『Weeding volatiles reduce leaf and seed damage to field-grown soybeans and increase seed isoflavones』という論文を読んでみての感想
上記の論文は、「刈り取った草の成分をダイズに浴びせたらどんな反応を示すか」というような実験に関するものです。
上図の左側(Control)は刈草の成分を浴びせなかったもの、右側(Treated)は浴びせたものです。
ダイズの葉が「どの程度虫などによって損傷したか」によって色を分けてあるとのことです。
青い部分は 損傷率 10%以下
黄色い部分は 10~25%
オレンジの部分は 25%以上
初年度の損傷率が低いのは、雑種強勢が働いたということだと考えられます。
種採りをしているようなので、二回目、三回目は雑種強勢が働かなくなった結果損傷率が増加したのだと思われます。
ただ、成分を浴びせた方が、虫などの食害が減少していることが見て分かると思います。
また、イソフラボン(マメ科植物に含まれる生体防御物質)は、代を重ねると含有量が増えるといったことも耳にしました。
『土・牛・微生物 文明の衰退を食い止める土の話』で紹介されていた農法として、刈り取った草を株元に伏せることにより、土の流亡だけでなく、団粒構造が形成され、土の肥沃度を高めます。
これらのことを総合的に考えると、草を畑から持ち出さずマルチとして株元に敷き、種採りを続けていくことで、農薬の使用、肥料の使用は無くすことが可能になるかもしれません。
種採りを続けた品種・固定種は、上記の研究で明らかになった事柄が作用して、土地に馴化していくのだと考えました。
『植物が会話する!? 匂いが伝えるコミュニケーション | ガリレオX 第150回』という動画を見てから調べたりしました。
比較的簡素にまとめてあり、わかりやすいと思います。
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