嗜好の変化

幼稚園に入った頃、イツァークパールマンという
ヴァイオリニストの演奏をテレビで見た私は、
ヴァイオリンの音色に魅せられて、
母親に「ヴァイオリン習いたい～」と言って
習わせてもらいました。

姉と同じようにピアノを習わせたかった母親に
「ピアノにしたらどう？」と何度も諭されたのに、
私の意志は固く「ヴァイオリンがいい！」と
人生で初めての自己主張をしてまで
ヴァイオリンを習わせてもらいました。

そして、いざ習ったら。。。
全く練習しない。

ヴァイオリンの音色は好きなのに
なぜか全く練習をする気にならない。

しかし「練習しないならもう止めさせるよ」と言われると
必死で抵抗して、結局高校1年生くらいまで習っていました。

その頃よく聞いていたのは洋楽で、
クラシック楽曲をわざわざ聞くような興味はありませんでした。

それが、最近ＮＨＫ-ＦＭから流れてくるクラシック曲が
心地よくて心地よくて。

数年前までは、ヒップホップ音楽が好きで
ダンスもヒップホップを踊っていたのに。

どうやら嗜好が変わったようです。

ＦＭといえば、ＦＭ８０２でしょ～！と
高校生以来ずっと思っていたのに

最近はＮＨＫ-ＦＭの穏やかさがとても気に入ってます。
日本の民謡や能が流れている時もあります。

友達が「お能が好き」と言っていても
全くその良さがわからなかったけれど、
今は友達の言っている意味を「わかる」というより
「感じる」ことができるようになってきたように感じます。

毎朝出かける準備をする時にラジオをつけると
心地よいクラシックや海外の民族楽曲が
心を穏やかにしてくれます。


もう一つの嗜好の変化は、自然好きになったこと。
わざわざ自然に触れに行かなくても全く平気な生活を
生まれてこのかた送ってきたのに

ゴールデンウィークに友達と遊ぶことになったときに
私がリクエストしたのが「緑があるところに行きたい」でした。

小さい時にパールマンに魅せられた時の
純粋な気持ちが戻ってきているような、
そんな気がする嗜好の変化です。