近頃とみに想います、今の境遇にとりたてて不満がある訳ではないのですが。
当時、私は田舎の宮崎大学の農学部、彼女は教育学部特別音楽過程、同じ同好会、社交ダンスですが、彼女の借家に仲間と一緒に行ったりしていました。
時には何故か私だけが行ったり。
学生ですから、朝まで話すとか。
その娘が作ってくれた春菊の入ったお味噌汁やフレンチトーストの胡麻油の芳ばしい香りは、今でも大事な味と香りではっきりと覚えています。
朝まで話し込んで、肩に軽く腕を置いて散歩しました。
家主の杉尾さんの自宅のすぐ隣の6畳一間の小さな借家に帰り着いた時に何故かその娘が「〇〇さん結婚しても良いよ」そして、自信のない私は何故か涙ぐみました。
そして大学を卒業して就職してその娘の豊前市の家をふらりと訪れました。
多分、電話で連絡したと思います。
ご両親が居られました。
お母さんとお話をしました。
送ってくれた彼女は「せっかくの機会だったのに」と呟きました。
23歳だったと思います。
25歳の正月年賀状に「いつまでも良い友達でいてください」とありました。
私は本当の意味は分からすに嬉しかった。
数ヶ月後に彼女から、結婚したとの手紙がありました。
彼女と一緒に暮らしていたらとか、無駄なことを思ったりします。
その時の仲間と同窓会みたいな感じで会う夢をみることがあります。
携帯電話の番号を教えてもらったこともあります、夢の中で。
人生は迷路のような道。でも通るのは一本道。