わたくしは、ひとり


列車を先に降りる


降りた先で留まることなく



歩き出す



何事もなかったように








無数の背中に覆われる視界の脇に


速度を徐々に上げる列車を配し

 
わたくし ひとり


歩きながら










今日こそは姿を見届けたい




確(しか)と見る 一両ずつ

















視点を車内に合わせ見る
















  
しかし


その列車にいる殿を


今日も視界にとらえることができずに


























この愛のよう





せつない瞬間







そう思う



逢瀬の後のプラットホーム



また歩き続ける



ひとりで










































動体視力なし(⁠ ⁠ꈨຶ⁠ ⁠˙̫̮⁠ ⁠ꈨຶ⁠ ⁠)