年末、ちょうどタイ旅行の荷造りをしていた時に、スタッフから1通のメールが転送されてきました。
あるファンの方が、公式HPのメッセージフォームから送ってくださった1通のメール。
読ませて頂きながら、私は胸の奥がぎゅーっとしめつけられていくのを感じました。
その方のお嬢さんが・・・まだ16才のお嬢さんが急性骨髄性白血病にかかっていて、元気な頃からよく私の舞台を観て応援してくださっていて、「娘のためにサインを頂けないでしょうか」と・・・
本当に恐縮なさったとても控えな文面でそう書いてくださっていたんですが、私のサインなんかでご病気の娘さんが元気を出してくださるならと、御手紙を添えて成田空港から郵送させて頂きました。祈りをこめて。
たった今、スタッフから1通のメールが転送されました。
そのお母様からでした。
娘さんは、1月2日、私が書いたメッセージを抱いて安らかに永眠されたと。
一瞬、文面が何を伝えているのか理解ができなかった。16才の女の子が、生きたい生きたいと苦しい病気と闘い続けた少女が、旅立った。
その子が亡くなる直前に書いたという詩が、メールに添えてありました。
とても長い詩。
苦しかったはずなのに、うらみごとや不満の言葉はひとつもなく、感謝の気持ちと、優しさと、希望さえもが綴られた詩。
おかあさんのところに生まれて幸せだったよ
そんな御別れの言葉をつづった彼女の想い、それを読まれたお母様の想い。
今こうしてブログを書かせてもらおうと思ったのは、この16才の女の子が、一番大切な事を私に教えてくれたような気がしたから。
私たちは生きなきゃいけないんです。
命って科学でも宗教でも到底説明がつかないし、生きていると苦しいことも悲しいこともたくさんあるけど、生きている限り、命を投げやりに扱ってはいけない。自分の命も、他人の命も、動物の命も、すべて。
生きて生きて生きまくる。
人は皆いつか旅立って、今の自分と別れる日が来るから。
それまでは、精一杯。
人の死と向き合うのはつらいです。特にまだ若い方の死は。
でも、この女の子が残してくれたメッセージは、これからも私の道を照らしてくれると思います。
彼女が精一杯生きた人生に、ありがとう。心から。