少し時間ができたので、

ブランディング勉強会でとらや赤坂本店を訪れた頃に入手した、

「虎屋ブランド物語」という書籍を

積ん読の山から取り出し読み始めたところ、

東京ミッドタウンのとらやさんへ行きたくなり午前中に六本木へ。

 

吹き抜けアトリウムのインスタレーションは定番の背の高い青竹!でした。

(ここはシーズナルイベント毎にチェンジしていたように思います)

 

 

 

 

 

東京ミッドタウンという施設のコンセプトは“Japan Value”

日本の価値を海外に発信していこうという意図でショップも構成されています。

 

 

とらや東京ミッドタウン店はコンセプトからデザインまで、

25歳の女性が立候補してプロジェクトリーダーとして携わったそうです。

同年代の友人達にも『来てみて』と誘えるような「とらや」にしたいと。

ブレーンは、デザイン業界の人なら誰もが知っている有名な一流クリエイター達と

日本の最高級な職人さん達でした。

 

透け感に拘り生地からオリジナルだというあの暖簾も、

あの壁も、オシャレな品揃えも、販促物も、

デザイナーとしては羨ましい仕事です。

 

 

しかし、どんなに優秀なクリエイターを揃えていても

船長は中の人(とらやさんの人)がやらなければなりません。

どの方向にどんな風に船を進めるのかは船長が判断し決めて指令を出すのです。

 

ミッドタウン店でも当初はとらやらしい黒基調の店舗デザイン案が有力だったようですが

リーダーは白基調でディレクションしたそうです。

 

超一流クリエイターの先生が「黒」と言っているところを「白」に・・・

 

リーダーはそこで流されず、自分で考えたコンセプトを貫きました。

クリエイティブディレクターの役割も果たしてますね。

 

 

 

デザイン業界と兼業、あるいは元デザイン畑でした、という占い師が意外と多いのは

プロとして、船長の行きたい方向に沿ったアイディアを出したり、

クリエイトしながらも決して前には出ない、

船長や船全体、船に乗るお客様の幸せ感の最大公約数を生み出すという仕事が

どちらにも共通しているからかな、と思います。

 

どんなことになりそうかを予測しますが

行き先を決定するのはお客さま。

どんな風に行くか、のアイディアを出すのは私の仕事です。

占い師の時も、デザイナーの時も。

 

 

 

午前中にお店に伺って買い物し、

他のフロアを廻って昼食をして

再度とらやさんの前を通りがかったとき、

店員さんがショーケースのガラス面を磨いているのが

暖簾越しに見えました。

 

午前中のお客さん達が「これを」「あれを」と

指をついたり触ったりしたところを

お客さんが途切れた頃合い見計らって

こまめに拭いているのでしょう。

 

 

ガラスケースは汚れが見えれば気づくけど

何も無ければガラスがあることすら意識しません。

そういった小さい積み重ねも

お客さまの無意識の中の

ブランド感として蓄積されていくのだろうと思いました。

 

 

ということで、

日曜日の勉強会のおやつは水羊羹です^^