映画鑑賞。

2ヶ月ぶり・・・

 

この作品は公開後すぐにでも観たいと思って・・・

今日は雨の中、早朝の時間に鑑賞しました。

 

『罪の声』

 

 

フィクションの映画と言えども、

日本中を震撼とさせた大事件がモチーフとなっている小説・・・

未解決のまま時効となった事件の深淵を紐解いていくストーリーには、

知らず知らずに奥底へと引き込まれていきます。

 

鑑賞するその気持ちの中で・・・

私自身も取材した、いくつかの事件を思い起こしていました。

三重県で起きた女性記者行方不明事件。

実家に向かい直接親御さんに取材をさせて頂きたいと願い出て・・・

何度も何度もお断りされて・・・

それでも、出直して何度かお願いをして・・・

「嵯峨さんのその熱意に・・・」とようやく取材をお受け頂き・・・

娘さんのお部屋でお写真を拝見し、お話をうかがい・・・

 

数ヶ月後・・・

ささやかでも何か手がかりをと・・・

記者として娘さんが撮影していた写真の数々を披露したいという、

親御さんのお気持ちに応え、東京での開催場所を探し、

大丸の展示会場で開催した日・・・

 

別の日には京都で開催していた写真展にも足を運び・・・

何処かに事件を紐解くピントはないのだろうかと・・・

娘さんが見つめたその写真を眺めた日・・・

あれから・・・

何十年時が経ったでしょうか。

「1日でも早く娘さんが帰ってきて欲しい・・・」

ただただ、その一心でした。

 

未解決の事件以外でも・・・

事件現場に行ってみると・・・

実際の加害者が実は最後の最後まで被害者であって・・・

そうなるまでの日々を深く取材をすればするほど、切なくなり・・・

とは言え最終的に人を殺め加害者になってしまった者を、

まさか庇うことは出来ず・・・

スタジオでの事件概要の報告の際、

それを言葉に出来ず、辛い思いで伝えなくてはならなかった事件。

 

映画を観る頭の隅で・・・

これまで取材した・・・

様々な事件が頭をぐるぐると巡ってきました。

 

今、私はエンタメ情報の番組に出演する機会が多くなっていますが・・・

事件取材にはより深く多くの人間の心が蠢いているように思います。

その心に寄り添いつつ・・・

真実を伝えることは・・・

ある種、取材をする側の使命であると思っています。

 

映画は・・・

素晴らしい作品でした。

エンドロールが流れた瞬間・・・

訳がわからぬ胸の詰まりと涙がこみ上げそうになりました。

久々に・・・

深い感慨です。