素敵な夕暮れだった
久しぶりにゆっくり夕方の空の下
旅立ちの季節
小学校時代
恩師が旅立つ私に贈って下さった言葉
『ゆっくりいそげ』
ゆっくりいそげ…?どうゆうこと?とその言葉の意味について考えを巡らせた
帰宅して父にその話をすると父は「アウグストゥスの言葉だね」と言った
(ずっとあとになってから調べてみるとアウグストゥスの言葉というか好んでいた言葉だったとか諸説あるらしい)
子供なりにどうして先生が私にその言葉を下さったのか
わからなくもないような気がしていた
以来、何か大事な局面に立った時や
慎重に、だが確実に事を進めなくてはならない時などには
ふっと
『ゆっくりいそげ』の言葉が思い出され
言葉は私に厳しくも温かく寄り添い助けてくれた
そして決まって
先生が樺太で過ごしたという学生時代の話と
先生に窘められたちょっと苦い思い出
これらがセットで浮かんでくるのだ