たらのレバー
お久しぶりです。
世界は広い。
ですね。
「たら」&「れば」で語ることを色々という人もいます。
世には「タラのレバーオイル煮」なんていうものがあるとか。
ま、そんなとことです。
ここのところアメリカのGoogleで急上昇の検索ワード。
"How to Move to Canada?"
ま、トランプ氏が大統領になったら
ぼくも「日本に帰国しようかな~」とは思っています。
でも、日本でもね~。
さて、どうしよう。
インターネットのおかげ。
アメリカでも日本のTVを見ることはできます。
もちろん新聞だって。
でも、個人的にはラジオが一番かな。
高●さんの一件があってもラジオは元気だな。
で、ちょっと気になったことを。
今回は事実、
というよりも話されたこと、書かれたことを
ただ、そのままに。
*前半は室井さんの「尻が垂れてる」
とかそんな感じの話題です。
15:10あたりから気になる箇所が始まります。
「面倒だなぁ~」
と、思う方のために一応下にテキスト化してます。
(長いですけど)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
[出演]
大竹=大竹まこと
小林:小林節(慶応義塾大学名誉教授・憲法学者)
室井:室井佑月(小説家)
大田:太田英明(文化放送アナウンサー)
飛永:飛永翼(お笑いコンビ「ラバーガール」)
大竹:わざわざ番組の方で「自分達じゃちょっと -これ問題解決つかないな-」と思って、小林節さんって方にお電話して「出て頂けますか?」って訊いたら、快く引き受けて下さって。え~、なぜ引き受けてくれたかっ?ねの前に太田さんからそのあらましをちょっと先にお願いします。
大田:はい。今日の天声人語の記事なんですけど、朝日新聞の。
あのー、一昨日の参議院予算委員会で民主党の大塚耕平さんが憲法草案、自民党の憲法草案について取り上げたんですね。で、憲法13条には、今の憲法ですが『すべて国民は、個人として尊重される』。個人として尊重されると書かれているんですが、自民党の憲法草案には『人として尊重される』、人として尊重される、「個人が人に変わってるんですけどもこれはどういう意味ですか?」と総理に正したところ、「さしたる意味はない」という風に答えたんですが、「じゃあどうして変えるのか?」と、これは、その「自民党のその個人主義が、こう、『今まで行き過ぎている』という考え方から憲法を変えたいという思いがこれに反映されているんじゃないか?」という天声人語なんですけども」
大竹:でも国会の答弁ではそれについて答えなかったんで「それはどういうことなのかな~?」と。
室井:人っていうのは結構、みんなってことじゃない?個人っていうのは本当に個人。自分……
大田:はい、そのあたりを慶應義塾大学・名誉教授の小林節さんと今電話がつながっております。
大竹:もしも~し。
小林:はい、どうも。
大竹:あ、どうも。
室井:先生、こんにちは。
小林:こんにちは。
大竹:あ、お忙しいとこどうもありがとうございます。
小林:いいえ。
大竹:えー今話題になっておりますですね。昨日の国会の質問だったんですけども。
大田:(一昨日ですね、はい)
小林:はい
大竹:あのー、この『個人として尊重される」っていうところが、こう、『人として尊重される』という風に。あのー、人として尊重されるが個人に変わってるんですよね。
大田:個人が人に変えようとしてるってことですよね?
大竹:これ、どういった意味があるのかちょっと知りたいんですけども。
小林:はい。あのー、30年間も自民党とつきあいましたけど、それ、すごい議論になってましてね。大日本帝国憲法から日本国憲法に変えたことによって、個人主義が持ち込まれた結果日本という社会がばらばらになって変な犯罪も起きる、というような議論がずっとなされてきたわけですよ。
大竹:はぁ~……。
小林:だから、この個人主義の行き過ぎを治めるために、むしろ、全体主義と言ったら露骨ですけれども。あの、社会を中心に考える、だから、一番大きな社会は国だから愛国心を憲法で義務付けるとか。あるいはそれが駆逐されたら一番小さな社会=家庭を大事にすることを憲法で義務付けるとかね、そういう議論の一環として、あのー、彼らは思いを込めて《個》を外したはずですよ。僕はそれ目撃してますから。
大田:あのー、安倍総理が国会の答弁で「さしたる意味はないと承知している」という風におっしゃいましたが、これはその言葉通りに受け取っていいものでしょうか?
小林:あの、安倍さんの答弁っていつもですね一番肝心なところははぐらかして答えないんですよね。どうしてそれをね、今私が言ったように、賛否は別にして堂々とね「だから個人主義の行き過ぎを自分らは直したいんだ!」と言って議論をすればいいのに、内輪の会合では「個人主義はいけない、いけない、いけない」って言っていながら一番公のところで、「いや、別に意味はありません」。これ、卑怯ですよね。議会人じゃないですよ。
大竹:あ、そう。じゃ、党内ではこれはすごい議論になってたことなんだ。
小林:そう。思いを込めて《個》を削ったんですよ。
大竹:あ、そんなに深い意味があったんだ。
大田:う~ん。
小林:そうですよ。
大田:あと、小林さん。憲法13条で、現在の憲法では『公共の福祉に反しない限り最大の尊重を必要とする』と書いてありますが、これを『公益及び公の秩序に反しない限り』変えようとしているんですけどもこれにはどういう意味合いがあるんでしょうか?
小林:あの、この《公共の福祉》というのは本来もっと広い意味だったんですが、戦後、日本の最高裁の判例で「公共の福祉とは他人の人権とぶつかった時だけ人権が遠慮します』と、狭い意味に限定されているんですね。そうすると、他人の人権にぶつからなくたって、例えば「そんな看板かけたら、表現の自由かも知らんけれど景色悪くなるじゃん」とか要するに個人に還元されないもっと大きな公益にぶつかって遠慮してもらわなければならないことがあるわけですよね。例えば、「デモ隊がギャーギャー言って国会が静かに審議できない」、これ、個人の人権じゃないですよね。
大竹:うん。
小林:という時も規制できるように人権の規制範囲を広げる動機です。こんなの自民党の●●(聞き取り不能)で明確に言われてますよ。隠すことないのに。
室井:えっ!て言うことは、あの~逆に言うと私達個人の権利がすごい少なくされるってことですね。
小林:そうでしょ。だって、彼らは自分たちを言えば(?)世襲貴族と思って、世襲貴族が国家を管理して有象無象の下々が「なんかガタガタやるから管理しなきゃ」、なんかそういう感覚になってるんですよね。
大竹:あの~、憲法っていうのは何か、あの、何か国会をちゃんと縛るためのものですよね?
大田:権力を縛るためのもの。
小林:そうだ、当たり前ですよ。ジョージ・ワシントンが作ったんで、我々不完全な人間ですから民法・刑法に従わなければならないように、不完全な人間が権力を持ったら、だいたい汚職ってあるじゃないですか?だから憲法で縛るというのが元なんですけど、ただ、自民党が「憲法で国民たちを躾ける」という発想があるんですよね~。
室井:えーっ!ひどい。
大竹:だから、これ見ると国会議員じゃなくて国民の方向いて何か縛りがかかってる……。
室井:そうだよね。逆じゃないの?
小林:そう、そう、そう、そう。だって99条の憲法尊重擁護義務が今、政治家以下のだけじゃないですか?それが、あの自民党の102条だったかな?そこでは『全国民が憲法を守る義務がある』となっているんですよ。これ、驚天動地、世界の非常識ですよ。
大竹:うん、でも、あのー(小林)節さんは元々は改憲論者でいらっしゃるわけですよね?
小林:今でも改憲論者ですよ(笑)。
大竹:は、は、はい……。それで、どういう、こういう自民党草案じゃなくて「やっぱしこの国のかたちはちゃんと憲法は新しくしなくちゃならない」っていう風にお考えになっていらっしゃるっていうことですよね。
小林:だって、例えば今回僕らが《戦争法》という法律ね。あの、憲法9条のもとで作られちゃったじゃないですか。
大竹:はい。
小林:はっきりしてないからなんですよ。たとえば〈海外派兵は同盟国からの要望だったら参加〉することになるから国連の安保理決議があれば世界の警察じゃないですか。
大竹:そうですね。
小林:〈そういう時に限り行く〉とか書いてあれば今度の戦争もできなかったわけですよ。
大竹:なるほど。
小林:だから、できること、できないことをもう少しはっきりとね。
大竹:うん。
小林:「良い憲法です、もっとはっきりと書き直しなさい」というのが私の改憲論なんですけども。
大竹:はい。
小林:それで自民党に改憲論者と思われて、呼ばれて意見の違いでずっと闘ってきたんですよね。
大竹:なるほど。
小林:だけど、最近決裂して追い出されちゃった。
大竹:小林さんはこの前の国会前の、あのデモにも参加なさったんですか?
小林:はい。行って(?=聞き取り微妙)ますよ。
大竹:あの、SEALDsの方ともお話なさってる?
小林:はい、親しいですよ。
大竹:あのー、この国の行く先が。ま、政権はねその時々でいろんなことやりますけど、ま、一番基本になるのは憲法ですよね?
小林:そうですよ。憲法が右回転で変わってしまったら大変危ないことになる。でもね、ギャグみたいですけど「憲法に何て書いてあろうが関係ない」と言って勝手なことをする自民党がですね。
大竹:はい。
小林:もっと自分たちの思い通りに憲法を改正しようなんてんだから恐ろしい話ですよ。
大竹:あのー……。「家族仲良く」なんて言われてもね~。
小林:そう、そう、そう、そう。
大竹:夫婦げんかもしますね~。
小林:そんなの勝手でしょうか。
室井:えっ、でも憲法ってさ「その国がどういう国であることか」だよね。
大竹:うん。
小林:そうですよ、夫婦が仲いいなんて憲法の話題……
室井:なんでそんなこと言われなきゃならないのか、ようわからない。
小林:いや、ですから、自分たちは王様と貴族で「下々の人民がどうも行儀悪いから最高法で躾けよう」という。これね基礎的な教養の欠如なんです。
室井:へぇ……。
大竹:え、私、私達にそれがないと?こう、おっしゃる?
小林:いや、権力者達にないんです。また、それを我々一般国民がきちんと反発するだけの常識が最近までなかったんですよね。
室井:う~~ん……。
大竹:なるほど。
小林:僕らが憲法を語ろうとするとメディアが危険視して避けたじゃないですか。
大竹:はい。僕もそう思います。
大田:ま、今日は急にお電話差し上げてしまいまして申し訳ありませんでした。
小林:いいえ。
大田:あの、また是非スタジオの方にもお越し頂ければと思いますので。
小林:はい、楽しかったです。ありがとう。
室井:ありがとうございました。
大竹:(は、は、は……)はい、どうもありがとう。
小林:はい、どうも。
大田:どうもありがとうございました。えー、慶応義塾大学・名誉教授の小林節さんでした。
○○○○○○○○○○○
大竹:た、たぶんね、その前にしてた俺達の下らない話も聞かれてるからな~。
室井:えっ!ほんとーっ!?
大竹:ほんとだよ、もう……。
室井:恥ずかしくなってきたよ~。
大竹:恥ずかしいだろぅ……。どうもすいませんでした、ほんと色々ね……。
はいはい、まあね、これはやっぱし(小林)節さんが言うように自民党の中で《個人》と《人》っていうのはやっぱずいぶん違いがあって明確に目的意識を持って……うーん。
大田:明確に目的意識をもって変えてるはずねんですね。
室井:やっぱり私、何が一番イラっとくるかって言うと、その、こういうこと考える人達の選民意識だよね。
大竹:まあね、まあ、それもあるけどさぁ。これはさぁ、ね、こ、個人と人を変えたわけだからさぁ、訊かれたら国会で「いや、前から党内で議論してました」と。「個人主義がもう強すぎて……」と。「その、アメリカにもうちょっと傾き過ぎてるんで。それ、やめるよう、それ、ちょっと駄目なんかじゃないかと思って」と。
室井:ホントの本音をね。
大竹:そういう風に言って欲しいよね。
室井:うん。
大竹:何かこう、いつも聞いてると最後答弁を何か途中まで質問する方も何かこう、停滞する感じがしちゃうよねー。
室井:でも、こういうところちょっと敏感にならないとね、私達もね。だって、憲法って私達のこと守るためにあるものなのに。どっちかっツーと私達権利が薄くなるかもしれない……。
大竹:あー、いや、そう言うけど室井ね、俺もいつも考えてるけどね。
室井:えっ?
大竹:えー、さっきのねーみかんの話くらい簡単ならね(*番組初頭で室井滋が皆に配ったみかんが、大竹にとって激ウマであった件のこと)いいんんだけどね、結構、日本語ってややこしくできててさここだって《個人》と《個》でしょ、《個人》と《人》でしょ。
室井:ぅん……。
大竹:もうね、ほんとに、ほいとにもうちょっと前のめりにならないとわかんないよ。
室井:でも……、これは、みんな、ちょっと前のめりで見るべきだと思わない?
大竹:うん。
室井:何か、例えば、私達がさぁ家買うとかさぁ。
大竹:うん、うん。
室井:会社都合するとか、学校通ってたら契約書みたいなのがあってぇ……。
大竹:なるほど!
室井:そういうことにはすっごく目を通すじゃない。
大竹:そうだっ。
室井:でも憲法ってさやっぱり、この国がどういうことかでことであるし。
大竹:そうだな。
室井:私達がどういう風に扱われるかっていう、どう守られるかっていうことでもあるからやっぱりそれはすごく大事なことだから前のめりになって見るべきだと思うよ。
大竹:聞いたか!飛永?
飛永:聞いてましたよっ……。
大竹:聞いてたか、おい?
飛永:はい。
大竹:家を買うように、慎重に憲法を読むんだよ。
飛永:いや、難しいですよぉ。
大竹:何で○×▲(聞き取り不能)、何で○×▲なんだよ?
飛永:いや、でも、ほんと。《人》と《個人》の違い○×▲(聞き取り不能)……よくわかんない……。
大竹:結婚するのと同じくらい慎重に憲法を読むんだよ。
飛永:あー、それは相当慎重にならないとですね。
全員:はははははは……。
大竹:そうよ、ねぇ室井先生そういうことですよねぇ?
室井:そうでございます。
大竹:そういうことだよ、だから。
飛永:うん、そうですね。自分たちに、なんか不利な形変えられるとは思ってもないから……。
大竹:うん。
飛永:憲法が。だから、怖いですね今の話聞くと。
大竹:うん、じゃ、だからねあの○×▲(聞き取り不能)、ちゃんと答えてくれればいいんだよね。
飛永、室井:うーん。
大竹:うやむやにしないでね。
室井:そうそう。
大竹:はいはい。まぁ、この話だけで、えーっ結構時間いっぱいになっちゃいましたけど、太田さんまだ次にもう用意しているものがたくさんあります。
(以下、別件になるので割愛します)
このやり取りの元となった2016年3月4日朝日新聞《天声人語》全文。
(リンクを貼ってもいいのですが、アカウントを持っていないと全文を読むことができないので、朝日新聞さんには申し訳ないのですが以下、全文をコピペさせて頂きました)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓
「私の在任中に」憲法改正を成し遂げたいという安倍首相の発言が大きく報道された。そう述べた後に、首相はもう一つ見逃すことのできない答弁をしている。一昨日の参院予算委員会だ▼民主党の大塚耕平氏が自民党の改憲草案を取り上げた。憲法13条は「すべて国民は、個人として尊重される」と定めるが、草案は「個人」を「人」に改めている。このことに何か意味があるのかと大塚氏はただした。首相は「さしたる意味はないという風に承知している」と答えた▼ならばなぜ変えるのかという疑問が浮かぶが、実は意味がないどころではない。草案のこの部分には重大な意味が潜む。今の13条への否定的な評価である▼草案作りに携わった前首相補佐官の礒崎陽輔(いそざきようすけ)氏が、自身のホームページに「私見」を書いている。13条は「個人主義を助長してきた嫌いがある」と。公式見解ではないとしても、自民党に根強い発想だろう▼改憲が必要な理由として随分以前から「行き過ぎた個人主義」が挙げられてきた。安保法制に反対する学生を若手議員が「利己的」と批判した一件は記憶に新しい。草案にうたわれる「公の秩序」や「家族の尊重」とともに、礒崎氏のいう「自民党の思想」を形作っている▼こうした背景からすれば、さして意味はないとの答弁は不可解だ。理解不足なのか。野党は首相の憲法観をさらに問うべきだ。首相は議員同士で議論すればいいと逃げ腰だが、改憲を実現したいと繰り返す以上、答える責任がある。
〓〓〓〓〓〓〓〓〓
では。
世界は広い。
ですね。
「たら」&「れば」で語ることを色々という人もいます。
世には「タラのレバーオイル煮」なんていうものがあるとか。
ま、そんなとことです。
ここのところアメリカのGoogleで急上昇の検索ワード。
"How to Move to Canada?"
ま、トランプ氏が大統領になったら
ぼくも「日本に帰国しようかな~」とは思っています。
でも、日本でもね~。
さて、どうしよう。
インターネットのおかげ。
アメリカでも日本のTVを見ることはできます。
もちろん新聞だって。
でも、個人的にはラジオが一番かな。
高●さんの一件があってもラジオは元気だな。
で、ちょっと気になったことを。
今回は事実、
というよりも話されたこと、書かれたことを
ただ、そのままに。
*前半は室井さんの「尻が垂れてる」
とかそんな感じの話題です。
15:10あたりから気になる箇所が始まります。
「面倒だなぁ~」
と、思う方のために一応下にテキスト化してます。
(長いですけど)
〓〓〓〓〓〓〓〓〓〓
[出演]
大竹=大竹まこと
小林:小林節(慶応義塾大学名誉教授・憲法学者)
室井:室井佑月(小説家)
大田:太田英明(文化放送アナウンサー)
飛永:飛永翼(お笑いコンビ「ラバーガール」)
大竹:わざわざ番組の方で「自分達じゃちょっと -これ問題解決つかないな-」と思って、小林節さんって方にお電話して「出て頂けますか?」って訊いたら、快く引き受けて下さって。え~、なぜ引き受けてくれたかっ?ねの前に太田さんからそのあらましをちょっと先にお願いします。
大田:はい。今日の天声人語の記事なんですけど、朝日新聞の。
あのー、一昨日の参議院予算委員会で民主党の大塚耕平さんが憲法草案、自民党の憲法草案について取り上げたんですね。で、憲法13条には、今の憲法ですが『すべて国民は、個人として尊重される』。個人として尊重されると書かれているんですが、自民党の憲法草案には『人として尊重される』、人として尊重される、「個人が人に変わってるんですけどもこれはどういう意味ですか?」と総理に正したところ、「さしたる意味はない」という風に答えたんですが、「じゃあどうして変えるのか?」と、これは、その「自民党のその個人主義が、こう、『今まで行き過ぎている』という考え方から憲法を変えたいという思いがこれに反映されているんじゃないか?」という天声人語なんですけども」
大竹:でも国会の答弁ではそれについて答えなかったんで「それはどういうことなのかな~?」と。
室井:人っていうのは結構、みんなってことじゃない?個人っていうのは本当に個人。自分……
大田:はい、そのあたりを慶應義塾大学・名誉教授の小林節さんと今電話がつながっております。
大竹:もしも~し。
小林:はい、どうも。
大竹:あ、どうも。
室井:先生、こんにちは。
小林:こんにちは。
大竹:あ、お忙しいとこどうもありがとうございます。
小林:いいえ。
大竹:えー今話題になっておりますですね。昨日の国会の質問だったんですけども。
大田:(一昨日ですね、はい)
小林:はい
大竹:あのー、この『個人として尊重される」っていうところが、こう、『人として尊重される』という風に。あのー、人として尊重されるが個人に変わってるんですよね。
大田:個人が人に変えようとしてるってことですよね?
大竹:これ、どういった意味があるのかちょっと知りたいんですけども。
小林:はい。あのー、30年間も自民党とつきあいましたけど、それ、すごい議論になってましてね。大日本帝国憲法から日本国憲法に変えたことによって、個人主義が持ち込まれた結果日本という社会がばらばらになって変な犯罪も起きる、というような議論がずっとなされてきたわけですよ。
大竹:はぁ~……。
小林:だから、この個人主義の行き過ぎを治めるために、むしろ、全体主義と言ったら露骨ですけれども。あの、社会を中心に考える、だから、一番大きな社会は国だから愛国心を憲法で義務付けるとか。あるいはそれが駆逐されたら一番小さな社会=家庭を大事にすることを憲法で義務付けるとかね、そういう議論の一環として、あのー、彼らは思いを込めて《個》を外したはずですよ。僕はそれ目撃してますから。
大田:あのー、安倍総理が国会の答弁で「さしたる意味はないと承知している」という風におっしゃいましたが、これはその言葉通りに受け取っていいものでしょうか?
小林:あの、安倍さんの答弁っていつもですね一番肝心なところははぐらかして答えないんですよね。どうしてそれをね、今私が言ったように、賛否は別にして堂々とね「だから個人主義の行き過ぎを自分らは直したいんだ!」と言って議論をすればいいのに、内輪の会合では「個人主義はいけない、いけない、いけない」って言っていながら一番公のところで、「いや、別に意味はありません」。これ、卑怯ですよね。議会人じゃないですよ。
大竹:あ、そう。じゃ、党内ではこれはすごい議論になってたことなんだ。
小林:そう。思いを込めて《個》を削ったんですよ。
大竹:あ、そんなに深い意味があったんだ。
大田:う~ん。
小林:そうですよ。
大田:あと、小林さん。憲法13条で、現在の憲法では『公共の福祉に反しない限り最大の尊重を必要とする』と書いてありますが、これを『公益及び公の秩序に反しない限り』変えようとしているんですけどもこれにはどういう意味合いがあるんでしょうか?
小林:あの、この《公共の福祉》というのは本来もっと広い意味だったんですが、戦後、日本の最高裁の判例で「公共の福祉とは他人の人権とぶつかった時だけ人権が遠慮します』と、狭い意味に限定されているんですね。そうすると、他人の人権にぶつからなくたって、例えば「そんな看板かけたら、表現の自由かも知らんけれど景色悪くなるじゃん」とか要するに個人に還元されないもっと大きな公益にぶつかって遠慮してもらわなければならないことがあるわけですよね。例えば、「デモ隊がギャーギャー言って国会が静かに審議できない」、これ、個人の人権じゃないですよね。
大竹:うん。
小林:という時も規制できるように人権の規制範囲を広げる動機です。こんなの自民党の●●(聞き取り不能)で明確に言われてますよ。隠すことないのに。
室井:えっ!て言うことは、あの~逆に言うと私達個人の権利がすごい少なくされるってことですね。
小林:そうでしょ。だって、彼らは自分たちを言えば(?)世襲貴族と思って、世襲貴族が国家を管理して有象無象の下々が「なんかガタガタやるから管理しなきゃ」、なんかそういう感覚になってるんですよね。
大竹:あの~、憲法っていうのは何か、あの、何か国会をちゃんと縛るためのものですよね?
大田:権力を縛るためのもの。
小林:そうだ、当たり前ですよ。ジョージ・ワシントンが作ったんで、我々不完全な人間ですから民法・刑法に従わなければならないように、不完全な人間が権力を持ったら、だいたい汚職ってあるじゃないですか?だから憲法で縛るというのが元なんですけど、ただ、自民党が「憲法で国民たちを躾ける」という発想があるんですよね~。
室井:えーっ!ひどい。
大竹:だから、これ見ると国会議員じゃなくて国民の方向いて何か縛りがかかってる……。
室井:そうだよね。逆じゃないの?
小林:そう、そう、そう、そう。だって99条の憲法尊重擁護義務が今、政治家以下のだけじゃないですか?それが、あの自民党の102条だったかな?そこでは『全国民が憲法を守る義務がある』となっているんですよ。これ、驚天動地、世界の非常識ですよ。
大竹:うん、でも、あのー(小林)節さんは元々は改憲論者でいらっしゃるわけですよね?
小林:今でも改憲論者ですよ(笑)。
大竹:は、は、はい……。それで、どういう、こういう自民党草案じゃなくて「やっぱしこの国のかたちはちゃんと憲法は新しくしなくちゃならない」っていう風にお考えになっていらっしゃるっていうことですよね。
小林:だって、例えば今回僕らが《戦争法》という法律ね。あの、憲法9条のもとで作られちゃったじゃないですか。
大竹:はい。
小林:はっきりしてないからなんですよ。たとえば〈海外派兵は同盟国からの要望だったら参加〉することになるから国連の安保理決議があれば世界の警察じゃないですか。
大竹:そうですね。
小林:〈そういう時に限り行く〉とか書いてあれば今度の戦争もできなかったわけですよ。
大竹:なるほど。
小林:だから、できること、できないことをもう少しはっきりとね。
大竹:うん。
小林:「良い憲法です、もっとはっきりと書き直しなさい」というのが私の改憲論なんですけども。
大竹:はい。
小林:それで自民党に改憲論者と思われて、呼ばれて意見の違いでずっと闘ってきたんですよね。
大竹:なるほど。
小林:だけど、最近決裂して追い出されちゃった。
大竹:小林さんはこの前の国会前の、あのデモにも参加なさったんですか?
小林:はい。行って(?=聞き取り微妙)ますよ。
大竹:あの、SEALDsの方ともお話なさってる?
小林:はい、親しいですよ。
大竹:あのー、この国の行く先が。ま、政権はねその時々でいろんなことやりますけど、ま、一番基本になるのは憲法ですよね?
小林:そうですよ。憲法が右回転で変わってしまったら大変危ないことになる。でもね、ギャグみたいですけど「憲法に何て書いてあろうが関係ない」と言って勝手なことをする自民党がですね。
大竹:はい。
小林:もっと自分たちの思い通りに憲法を改正しようなんてんだから恐ろしい話ですよ。
大竹:あのー……。「家族仲良く」なんて言われてもね~。
小林:そう、そう、そう、そう。
大竹:夫婦げんかもしますね~。
小林:そんなの勝手でしょうか。
室井:えっ、でも憲法ってさ「その国がどういう国であることか」だよね。
大竹:うん。
小林:そうですよ、夫婦が仲いいなんて憲法の話題……
室井:なんでそんなこと言われなきゃならないのか、ようわからない。
小林:いや、ですから、自分たちは王様と貴族で「下々の人民がどうも行儀悪いから最高法で躾けよう」という。これね基礎的な教養の欠如なんです。
室井:へぇ……。
大竹:え、私、私達にそれがないと?こう、おっしゃる?
小林:いや、権力者達にないんです。また、それを我々一般国民がきちんと反発するだけの常識が最近までなかったんですよね。
室井:う~~ん……。
大竹:なるほど。
小林:僕らが憲法を語ろうとするとメディアが危険視して避けたじゃないですか。
大竹:はい。僕もそう思います。
大田:ま、今日は急にお電話差し上げてしまいまして申し訳ありませんでした。
小林:いいえ。
大田:あの、また是非スタジオの方にもお越し頂ければと思いますので。
小林:はい、楽しかったです。ありがとう。
室井:ありがとうございました。
大竹:(は、は、は……)はい、どうもありがとう。
小林:はい、どうも。
大田:どうもありがとうございました。えー、慶応義塾大学・名誉教授の小林節さんでした。
○○○○○○○○○○○
大竹:た、たぶんね、その前にしてた俺達の下らない話も聞かれてるからな~。
室井:えっ!ほんとーっ!?
大竹:ほんとだよ、もう……。
室井:恥ずかしくなってきたよ~。
大竹:恥ずかしいだろぅ……。どうもすいませんでした、ほんと色々ね……。
はいはい、まあね、これはやっぱし(小林)節さんが言うように自民党の中で《個人》と《人》っていうのはやっぱずいぶん違いがあって明確に目的意識を持って……うーん。
大田:明確に目的意識をもって変えてるはずねんですね。
室井:やっぱり私、何が一番イラっとくるかって言うと、その、こういうこと考える人達の選民意識だよね。
大竹:まあね、まあ、それもあるけどさぁ。これはさぁ、ね、こ、個人と人を変えたわけだからさぁ、訊かれたら国会で「いや、前から党内で議論してました」と。「個人主義がもう強すぎて……」と。「その、アメリカにもうちょっと傾き過ぎてるんで。それ、やめるよう、それ、ちょっと駄目なんかじゃないかと思って」と。
室井:ホントの本音をね。
大竹:そういう風に言って欲しいよね。
室井:うん。
大竹:何かこう、いつも聞いてると最後答弁を何か途中まで質問する方も何かこう、停滞する感じがしちゃうよねー。
室井:でも、こういうところちょっと敏感にならないとね、私達もね。だって、憲法って私達のこと守るためにあるものなのに。どっちかっツーと私達権利が薄くなるかもしれない……。
大竹:あー、いや、そう言うけど室井ね、俺もいつも考えてるけどね。
室井:えっ?
大竹:えー、さっきのねーみかんの話くらい簡単ならね(*番組初頭で室井滋が皆に配ったみかんが、大竹にとって激ウマであった件のこと)いいんんだけどね、結構、日本語ってややこしくできててさここだって《個人》と《個》でしょ、《個人》と《人》でしょ。
室井:ぅん……。
大竹:もうね、ほんとに、ほいとにもうちょっと前のめりにならないとわかんないよ。
室井:でも……、これは、みんな、ちょっと前のめりで見るべきだと思わない?
大竹:うん。
室井:何か、例えば、私達がさぁ家買うとかさぁ。
大竹:うん、うん。
室井:会社都合するとか、学校通ってたら契約書みたいなのがあってぇ……。
大竹:なるほど!
室井:そういうことにはすっごく目を通すじゃない。
大竹:そうだっ。
室井:でも憲法ってさやっぱり、この国がどういうことかでことであるし。
大竹:そうだな。
室井:私達がどういう風に扱われるかっていう、どう守られるかっていうことでもあるからやっぱりそれはすごく大事なことだから前のめりになって見るべきだと思うよ。
大竹:聞いたか!飛永?
飛永:聞いてましたよっ……。
大竹:聞いてたか、おい?
飛永:はい。
大竹:家を買うように、慎重に憲法を読むんだよ。
飛永:いや、難しいですよぉ。
大竹:何で○×▲(聞き取り不能)、何で○×▲なんだよ?
飛永:いや、でも、ほんと。《人》と《個人》の違い○×▲(聞き取り不能)……よくわかんない……。
大竹:結婚するのと同じくらい慎重に憲法を読むんだよ。
飛永:あー、それは相当慎重にならないとですね。
全員:はははははは……。
大竹:そうよ、ねぇ室井先生そういうことですよねぇ?
室井:そうでございます。
大竹:そういうことだよ、だから。
飛永:うん、そうですね。自分たちに、なんか不利な形変えられるとは思ってもないから……。
大竹:うん。
飛永:憲法が。だから、怖いですね今の話聞くと。
大竹:うん、じゃ、だからねあの○×▲(聞き取り不能)、ちゃんと答えてくれればいいんだよね。
飛永、室井:うーん。
大竹:うやむやにしないでね。
室井:そうそう。
大竹:はいはい。まぁ、この話だけで、えーっ結構時間いっぱいになっちゃいましたけど、太田さんまだ次にもう用意しているものがたくさんあります。
(以下、別件になるので割愛します)
このやり取りの元となった2016年3月4日朝日新聞《天声人語》全文。
(リンクを貼ってもいいのですが、アカウントを持っていないと全文を読むことができないので、朝日新聞さんには申し訳ないのですが以下、全文をコピペさせて頂きました)
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「私の在任中に」憲法改正を成し遂げたいという安倍首相の発言が大きく報道された。そう述べた後に、首相はもう一つ見逃すことのできない答弁をしている。一昨日の参院予算委員会だ▼民主党の大塚耕平氏が自民党の改憲草案を取り上げた。憲法13条は「すべて国民は、個人として尊重される」と定めるが、草案は「個人」を「人」に改めている。このことに何か意味があるのかと大塚氏はただした。首相は「さしたる意味はないという風に承知している」と答えた▼ならばなぜ変えるのかという疑問が浮かぶが、実は意味がないどころではない。草案のこの部分には重大な意味が潜む。今の13条への否定的な評価である▼草案作りに携わった前首相補佐官の礒崎陽輔(いそざきようすけ)氏が、自身のホームページに「私見」を書いている。13条は「個人主義を助長してきた嫌いがある」と。公式見解ではないとしても、自民党に根強い発想だろう▼改憲が必要な理由として随分以前から「行き過ぎた個人主義」が挙げられてきた。安保法制に反対する学生を若手議員が「利己的」と批判した一件は記憶に新しい。草案にうたわれる「公の秩序」や「家族の尊重」とともに、礒崎氏のいう「自民党の思想」を形作っている▼こうした背景からすれば、さして意味はないとの答弁は不可解だ。理解不足なのか。野党は首相の憲法観をさらに問うべきだ。首相は議員同士で議論すればいいと逃げ腰だが、改憲を実現したいと繰り返す以上、答える責任がある。
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では。