立ちん坊
電話として10%。
カメラとして80%。
あとはボイスメモだったり、アラームだったり、メールのチェックをしたり。
カメラ付き携帯じゃなくて、電話付きカメラ。
ここのところ撮ってるのは黒板。
教室のじゃなくて、
Happy Hourの時間を告げたり、
本日のおすすめを書き出したり、
「涼!エアコン作動中」と言ってみたり。
一輪だけ花が描いてあったり……。
「パチリ」
少し歩いて、
「パチリ」
なかなか家に着かない。
見とれてしまうやつ。
ほくそ笑むやつ。
一枚の芸術作品そのもののやつ。
「???」のやつ。
歩道に立ちん坊する個性。
土地柄もあるけれど、
やっぱり一番多いのはHappy Hour。
Happy Hour
いい言葉だ。
言葉も値段も大好き。
Happyになれる?
Happyになれる。
最初に使ったのは誰?
最近、「Early Bird Special」というのを見かけなくなった。
あれはあれで、実にアメリカで好きなんだけど。
小鳥が窓辺にやってくる。
印刷物で知らせる店もたまに見かけるけど、
今ひとつ低いHappy度。
時間をかけて描いたにせよ、
数分で描き上げたにせよ、
黒板からは伝わるのは体温。
描き手の。店主の。
「あぁ、こんな店なら入ってみようか」
描き手はそんなこと考えてない。
きっと。
手描き・手書きの温度。
平均点の完璧というところからはほど遠いところにあるわけだから、
首をかしげる人もいるだろう。
万人にやさしいわけじゃないかもしれない。
温度はそういうもの。
銭湯を水でうめたらジーさんに怒られる。
レーザープリントされたバナーに押されてすっかり見かけなくなった。
レンガの上の壁画も体温を持つ。
100人が見て100人が「へたっぴ」と苦笑しても。
隙のないデザインで描き上げられたバナーより、どうしたわけか引き込まれる。
いつの頃から壁に絵を描くようになったんだろう。
教会のフレスコ画がバナーにとって代わられる日は来ない。
何枚でも写真が撮れる。
金のかからないのがいい。
電話は場所にかけていた。今は人にかける。
メッセンジャー・バッグは相変わらず人気だが、
自転車で疾駆するメッセンジャーは減った。
オカ・サーファーは今でもいるんだろうか。
便利になっていく。
恩恵にあずかっている。
大事件でも起きない限り、後戻りはしないだろう。できないだろう。
ぼくだけでなく、人類はナマケモノだから。
なければなんとかなる、というのはわかっているんだけど。
「雲の上にいる」と思っていたデザイナーも、
投げない石が当たるほどにいる。腕のよしあしは別にして。
便利になると不思議と増える不思議な職業。
名前と働く姿が結びつかない。
ペンキ屋。三助。御用聞き。豆腐屋……。
そんなわけにはいかない。
ひそかに思うこと。
「タイムズスクエアのビルボードが全部手描きになったら」
どんどん便利に、デジタルに。
それはそれでいい。
でも、アナログもなくならない。
壁を見たら落書きがしたくなり、花を植えたり、爪を切ったり。
ipodで本を読んでも鼻毛は伸びる。
「1」と「0」で出来ていないぼくたちにはアナログが心地いい。
人をひきつけるのはいつだって、この掌から生まれたもの。
あぁ、カセットテープの音が聴きたくなってきた。
ノイズだって必要なんだ。
そろそろ黒板を見に出かけようか。
酒場放浪のついでに。
自分用の黒板を買って表に出そうか。
思いついたことをチョークで書きつけて。
白、ピンク、黄色、水色と黒板消し。
そんなコミュニケーションがあってもいい。
カメラとして80%。
あとはボイスメモだったり、アラームだったり、メールのチェックをしたり。
カメラ付き携帯じゃなくて、電話付きカメラ。
ここのところ撮ってるのは黒板。
教室のじゃなくて、
Happy Hourの時間を告げたり、
本日のおすすめを書き出したり、
「涼!エアコン作動中」と言ってみたり。
一輪だけ花が描いてあったり……。
「パチリ」
少し歩いて、
「パチリ」
なかなか家に着かない。
見とれてしまうやつ。
ほくそ笑むやつ。
一枚の芸術作品そのもののやつ。
「???」のやつ。
歩道に立ちん坊する個性。
土地柄もあるけれど、
やっぱり一番多いのはHappy Hour。
Happy Hour
いい言葉だ。
言葉も値段も大好き。
Happyになれる?
Happyになれる。
最初に使ったのは誰?
最近、「Early Bird Special」というのを見かけなくなった。
あれはあれで、実にアメリカで好きなんだけど。
小鳥が窓辺にやってくる。
印刷物で知らせる店もたまに見かけるけど、
今ひとつ低いHappy度。
時間をかけて描いたにせよ、
数分で描き上げたにせよ、
黒板からは伝わるのは体温。
描き手の。店主の。
「あぁ、こんな店なら入ってみようか」
描き手はそんなこと考えてない。
きっと。
手描き・手書きの温度。
平均点の完璧というところからはほど遠いところにあるわけだから、
首をかしげる人もいるだろう。
万人にやさしいわけじゃないかもしれない。
温度はそういうもの。
銭湯を水でうめたらジーさんに怒られる。
レーザープリントされたバナーに押されてすっかり見かけなくなった。
レンガの上の壁画も体温を持つ。
100人が見て100人が「へたっぴ」と苦笑しても。
隙のないデザインで描き上げられたバナーより、どうしたわけか引き込まれる。
いつの頃から壁に絵を描くようになったんだろう。
教会のフレスコ画がバナーにとって代わられる日は来ない。
何枚でも写真が撮れる。
金のかからないのがいい。
電話は場所にかけていた。今は人にかける。
メッセンジャー・バッグは相変わらず人気だが、
自転車で疾駆するメッセンジャーは減った。
オカ・サーファーは今でもいるんだろうか。
便利になっていく。
恩恵にあずかっている。
大事件でも起きない限り、後戻りはしないだろう。できないだろう。
ぼくだけでなく、人類はナマケモノだから。
なければなんとかなる、というのはわかっているんだけど。
「雲の上にいる」と思っていたデザイナーも、
投げない石が当たるほどにいる。腕のよしあしは別にして。
便利になると不思議と増える不思議な職業。
名前と働く姿が結びつかない。
ペンキ屋。三助。御用聞き。豆腐屋……。
そんなわけにはいかない。
ひそかに思うこと。
「タイムズスクエアのビルボードが全部手描きになったら」
どんどん便利に、デジタルに。
それはそれでいい。
でも、アナログもなくならない。
壁を見たら落書きがしたくなり、花を植えたり、爪を切ったり。
ipodで本を読んでも鼻毛は伸びる。
「1」と「0」で出来ていないぼくたちにはアナログが心地いい。
人をひきつけるのはいつだって、この掌から生まれたもの。
あぁ、カセットテープの音が聴きたくなってきた。
ノイズだって必要なんだ。
そろそろ黒板を見に出かけようか。
酒場放浪のついでに。
自分用の黒板を買って表に出そうか。
思いついたことをチョークで書きつけて。
白、ピンク、黄色、水色と黒板消し。
そんなコミュニケーションがあってもいい。