口下手だからこそ音楽やってます、という方が多いなか、ご出演いただきました、

踊る犬コロさん、梨本ういさん、沼田謙二朗さん どうもありがとうございました。
素晴らしい演奏と楽曲、そして作曲者がどのように作曲に向かい合っているかが垣間見える楽しく、貴重なトークコーナーでした。

こんな出演者同士で音楽の話をしたことがない!とおっしゃったのは踊る犬コロのめぐみさんで、出演者の方たちにとってもレアな経験だったようです。将来ビッグになったときの練習と思っていただけると嬉しいです。

作曲は孤独な作業で、なんとかできた、と思ったときに、スタジオで全然ダメ、となったときに本当に死にそうな気分になります、という踊る犬コロのハヤトさんの言葉が印象的でした。

また、沼田さんは曲の背景をすべて一度描き出し、何を歌い、何を歌わないかを取捨選択していく作業の難しさと面白さを上げてくださいました。

中でお1人だけボーカロイド(歌声合成ソフト)を使われる梨本さんからは、曲が出来てチェックするとき、自分の声を自分で聞くショックがないのがとてもいい、という発言が。

楽曲づくりは緻密な作業ですが、ボーカロイドがチェックツールとして強い味方であるというのは興味深かったです。YAMAHAさんとクリプトンさんが聞いたらさぞかし喜ぶでしょう。ボーカロイド曲にメロディラインの優れた曲が多い理由はここにあるのかもしれません。

どのように曲を作っていくのか、という問いには「いろいろで答えられない」とおっしゃったのは梨本さんとハヤトさんでしたが、対して沼田さんは常に歌詞から作られているとのことでした。

この辺はブルースという音楽様式をメインに演奏されていることや、ご自分の中での音楽の位置づけなどによるのかもしれません。
パンフレットに掲載した参考資料では作曲の方法が詳細に書かれたプロ向けの本もいくつかありますが、名曲を生み出している方々が「いろいろで答えられない」とおっしゃったのは当然のことだと思います。

メソッドやセオリーがなくても、自分の感性で名曲を作りだすことができる、むしろ感性で作るからこそ唯一無二の名曲が生まれるのかもしれませんし、それはシンガーソングライターの特権なのかもしれませんね。
素晴らしい時間をどうもありがとうございました。
皆様のご活躍を祈っております。