仕事や人生で迷った時には、「自然から学ぶ」ことが多くある。

 私は徳島の剣山の麓で奥山深き自然と共に生まれ育った。高等学校を卒業するまで、父母・祖父母と一緒に暮らして通学と農業の手伝いを両立しながら、春夏秋冬のめぐるごとに野山や川を駆けずりまわった。

 春には山桜、山つつじ、菜の花、れんげ草などが鮮やかに咲き誇り、小鳥のさえずりや川のせせらぎの調和が実に見事であった。
 夏には見渡す限り山々が深緑でおおわれて蝉の鳴く声が賑やかで、私は厳しい暑さも何のその、川で水泳や魚とりに夢中であった。
 秋には田、畑での農作物の収穫や山々の紅葉がこれまた鮮やかに色づき、心をなごませてくれた。
 冬には山間地特有の厳しい冷え込みであったが、山は一面の雪化粧で別世界にいるような美しさであり、竹スキーなどで遊んだ。

 このように四季を思う存分に感じ取ることができ、そのような自然環境で生まれ、育ててくれた自然と父母・祖父母に感謝している。

 今は都会暮らしに慣れたが、今でも時々田舎に帰った時には、自然と触れあって「自然から学ぶ」ことの大切さを今更ながら強く感じ取っている。

 最近読んでいる書物「人生を照らす禅の言葉」(横田南嶺著(臨済宗円覚寺派管長))の中にこんな歌が引用されていた。
 

あれを見よ
深山(みやま)の桜 咲きにけり
真心尽くせ 人知らずとも
 

 この歌は私の心に染み入った。
 「誰も見ていなくても、あの桜のように一生懸命に生きて、修行を積み重ねていきなさい」と諭してくれているのだと私は解釈している。

 すなわち「人が見てようが見ていまいが、与えられた人生を命ある限り真の心で前へ前へと進んでいき、修行を積み重ねて悟りを開くことが人生ですよ」との教えであると私は思って、今日も自問自答しながら今を頑張って生きている。

 

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