「担当する仕事が多すぎる」、「残業しても仕事が終わらない」
こうした問題を解決するためにも、3M(ムダ・ムリ・ムラ)の見直しは必要である。
 

1.仕事の「効率の悪さ」の原因はルーチンワークの中にある?!
 

新しい仕事を前任者から引き継いだ時、やり方だけを教わるケースがある。「どうして、この仕事をするのか」という目的が明確になっていないため、「果たして、このやり方でいいのか?」という疑問を持つことも少ない。なかでも「ルーチンワーク(定期的な事務作業)」と言われる仕事は、手順が単純で目的を理解していなくてもできてしまうものが多く、ムダ・ムリ・ムラが生まれる傾向が強い。まずはルーチンワークの見直しが必要である。
 

2.ルーチンワークの「ムダ・ムリ・ムラ」が発生する原因
 

(1)作業自体が慣習化している
ある事務仕事が長い間繰り返されているうちに、「必要性」より「作成すること」が慣習化している書類がある。同じような書類も作っていないか確認する。
 

(2)整理がされていない
たとえば社判などのハンコが定位置に置かれていない、せっかく作成した書類がすぐに取り出せない、などの整理の悪さは、担当者自身が意外に気づいておらず、ルーチンワークの「ムダ・ムリ・ムラ」を生み出す原因となっている。
 

3.自分が抱えるルーチンワークの見直しをする
 

(1)その仕事の目的を把握する
漫然と仕事をしている場合、その仕事の本来の目的がわからなくなっている場合が多い。その時、自分の仕事の目的だけでなく、会社が掲げている目標は何か、そのために自分が所属する部署ではどのような目標が課せられているか、という風に大きな目標から順々にブレイクダウン(細かく分析)して考えてゆくと良い。
 

(2)その仕事をやめたらどうなるか考える
上記のように考えてゆくと、現在は必要がない業務が発見できるはずだ。しかし、いきなりそれをやめてしまっても、そのことによってまた新しい「ムダ・ムリ・ムラ」が発生するかもしれないので、まずはやめてみたときの影響を考える。
 

(3)減らしたらどうなるか、やり方を変えたらどうなるか考える
その仕事をまったくなくしてしまうのが問題なら、かかった時間を減らせないか、手順を変えたらどうなるか、などを検討する。作業時間が減ったり、適正な手順が見つかれば、仕事の効率は必然的にアップする。
 

4.「ムダ・ムリ・ムラ」を生み出さないための日常業務の進め方
 

(1)単純化する
もともとルーチンワークは手馴れてしまえば苦もなくできるものがほとんどだが、「もっと単純な方法はないか」検討する機会を設ける。まずはその仕事の一番単純な方法を考える。
 

(2)標準化する
ルーチンワークの特徴として、作業手順が担当者ひとりの頭の中にだけ入っていて、やり方がブラックボックス化している傾向がある。これを回避することが必要。そのためには「作業マニュアル」を作るのも一法である。 
 

(3)専門化する
単純化・標準化がすすんだら、その仕事の質をレベルアップするために、専門化を図る。

 
5.仕事を効率化してゆくと

 

自分の仕事の目的を的確に理解し、効率的に進める最大のポイントは「楽」である。
「楽」とは、すなわち「仕事が楽になる」し、「仕事が楽しくなる」ことである。
担当者サイドではなかなか気づかないことも多いが、ぜひとも積極的に自分の仕事の見直しにチャレンジしてほしい。

 

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