久しぶりの山本ひろ子先生のご報告ということもあり、また桜の美しい時期ということもあり、いつになく多くの参加者を迎えての会となりました。

会場周辺の桜は、予想通りの満開。見ごろです。

 

第一部では、名古屋から出来たての『日本文学発生論』復刊本を抱えて駆けつけてくれた、樹林舎編集長の折井克比古さんに、刊行にまつわるエピソードを伺い、かつての「寺小屋教室」での藤井先生の源氏講座を受講されていた皆川陽子さんに当時を振り返ってのお話をお聞きしました。寺小屋の現在からの提言もあり。

 

第二部では、摩多羅神の修正会・展開編(その1)として、山本ひろ子先生による『多武峰常行三昧堂儀式』(福原敏男『祭礼文化史の研究』。1995、法政大学出版局)の原典講読を行いました。この続きは、寺小屋・土曜会で行うか、ひろこゼミで行うかはまだ未定。

とまれ、原典とにらめっこをしつつ、山本先生の解説を聞いていると、常行堂を舞台とした僧たちの姿が浮かび上ってきて…みなさん一様に、面白かったと感想を述べられていました。新鮮な講読体験です。

 

懇親会では『古日本文学発生論』の再刊を祝してのサプライズイベントあり。

 

何かと思えば…

 

源氏物語に因む「想夫恋」を、平安時代の〝音〟にこだわり、宮嶋隆輔と折井克比古氏が琴と笙とで奏でてくれました。

 

素敵な演奏をこの日の為にひそかに準備してくれていた、

自称、〝野良〟の雅楽師さんたち。

 

テーブルには泡盛に、南島料理。

楽しい会話をつまみに、春の夜を皆さまとともに堪能しました。

 

演奏を終えて。

 

6月の土曜会も、かつての「寺小屋教室」、藤井貞和先生のお仕事とも深くリンクする内容です。故・安川洋子氏の「源氏物語と阿闍世王コンプレックス」を取り上げます。

藤井先生の仰った「オイディプスじゃなくて、阿闍世王なのだ」という提言はわたしたちに重く、そして魅力的にのしかかってきます。

次回土曜会は6月1日に開催予定です。

どうぞ今から当日に備えて、ご参集ください。