その日も難波で用事を済ませ、さて帰るかといつものバイク置き場へ戻っていた。バイクにまたがってしばし休憩していると、人の往来の中にちょっと気になる女性を見かけた。今時のデカいサングラスをしているけど年齢は40代後半くらい。若作りな感じだ。直視しニコニコ笑顔を向けてみると、あろうことかあちらもジッと目を合わせてきた。さらには歩くスピードを緩め、近くの木陰で立ち止まったのだ。これは誘われているのか!?とたんに緊張が走る。


いやしかしそんなウマい話があるんだろうか?とりあえず女性の前を通過し、目の前のコンビニに入って様子を伺うことにした。女性はこちらを見ていたけど、3分もするとその場から姿を消してしまった。あらら! 慌ててコンビニを出る。


一瞬見失ったけど、キョロキョロあたりを見渡すと、道を渡った随分先のほうにうしろ姿を発見。急いで追いかける。女性はパチ屋の外にあるベンチで休憩→カラアゲ屋台で買い食い→NGK近くの角で声を掛けられるのを待ってる風情だった。その後またまた見失い、結局声を掛けることも出来ぬままで終了。あの様子から暇な中年女性の男漁り的な感じに思ったが・・。





それから1週間も経たないうちにまた難波へ行く機会があった。あの女性にまた遭遇出来ないか?と、そんなことを考えてばかりいた。バイク置き場からパチ屋のベンチ、NGK近くの角と順番に巡ったけどあの女性の姿はない。ううむ、そんな都合よく会えるわけないわな~・・。よーしとりあえず昼ごはんにしよう、いつものソバ屋へ向かう。


ソバ屋への道中、ななな、なんとあの女性を発見!なにやら男性と話し終えた直後かなという感じだ。その瞬間、ああなんだよ・・立ちんぼなのか。。一気に現実に戻された。どうあれもうとにかく声を掛けておこう(笑)。ってなわけで「どうもっ、(ニコニコ!」っと言葉少なく声を掛けてみた。女性は上目使いな感じで「アソビ?」とだけ答えた。カタコトのようにも聞こえたが外国の方だったのかな?定かではない。近くで見てみるとかなり長いヒゲが口元に生えている(汗・・)。うぉおおーさすが私、目が悪いぜえーーー。あんなに気になった女性も、こうして近くで見て話すといろいろと愕然とするばかりで、早い段階で自嘲に変わっていた。相変わらず私は愚かよのぅ、ふははははは!!  


「素敵な方がいるなと思って声を掛けたんですけど、そちらの方(プロ)だったんですね~。ごめんね」  そう言って平和に解散したのでした。