シングルシーターディレクターのニコラス・トンバジスは、メルセデスやマクラーレンのフロントウイングに対する懸念について、空気力学に影響を与えるため、今季は介入しない意向を示した。
2024年のF1シーズンが始まった後、レッドブルは他チームに追いつかれ、マクラーレンもメルセデスとフェラーリと共に先頭に立つ状況となったが、レッドブルとフェラーリはフロントウイングの使用に警鐘を鳴らしている。
FIAが行動を起こす場合、早ければ2025年になる可能性があると報告されている。
 レッドブルのシニアアドバイザーであるヘルムート・マルコは、特にMCL38とW15のフロントウイングの分析を求め、チーム代表クリスチャン・ホーナーは、許容できるのであれば参加する必要があるとの見解を示した。
一方、フェラーリのチーム代表フレッド・ヴァスールは、この議論を避けたいという気持ちを表明しつつも、FIAの決定を尊重する姿勢を見せた。
トンバジスは、レッドブルやフェラーリの懸念の中で、ウィリアムズも状況に不満を持っていることを理解しており、今シーズン中にFIAが何らかの変更を実施することはないと明言した。
 トンバジスは、必要であれば早くても2025年までは反応しない意向を示し、その理由としてレギュレーション変更が空力や部品に影響を与えることを挙げた。
2024年シーズンは残り8戦となり、アブダビGPが12月8日に開催されるため、時間的な制約も重要な要素となる。
トンバジスは、新しいルールが今日発表されたとしても、チームはアブダビまでに準備が整わないだろうと述べた。
 FIAはベルギーGPに間に合うよう、フロントウイングの柔軟性を厳密に監視するための新たな技術指令を導入した。
全チームは現在のチェックと負荷に合格しており、FIAはフロントウイングが長年の課題であったことを認めつつ、トンバジスは「短期的な計画はない」と強調した。