F1ではフロントウイングのたわみ(フレックス)が定期的に問題となり、最近も一部チーム間で不満が高まっている。
具体的には、レッドブルがメルセデスの新しいフロントウイングについてFIAに調査を要請したとの憶測が流れたが、現在のところどのチームも技術規定に違反しておらず、FIAが厳しい精査を行う予定もない。

過去の例として、FIAは2023年シーズンに技術指令テクニカルディレクター018を導入し、ウイングの柔軟性を制限するための規定を強化した。
これにより、特定の部品が異常に動かないようにするルールが設けられた。

2024年シーズンにおいても、各チームは技術車検の柔軟性テストに合格しており、問題はないとされている。
しかし、フロントウイングのフレックスに対する疑念が引き続き存在し、特定のチームが他のチームに対して抗議を行う可能性がある。

FIAの技術規則第3.15.4条では、フロントウイングの柔軟性に関する具体的なテスト方法と許容範囲が定められており、一定の荷重をかけた際のたわみ量に制限がある。
「車両の両側に対称的に荷重がかかった場合、垂直方向のたわみは 15mm 以下でなければならない」と規定されている。
「クルマの片側のみに荷重がかかる場合の上下のたわみは20mm以下にすること。」
「60ニュートンの力がかかったとき、前翼フラップの後縁のどの部分も5mmを超えてたわむことは許可されない。」