フェラーリはカナダGPで非常に苦しい結果となり、これまでのレースでレッドブルやメルセデスと接戦を繰り広げてきたSF-24がその性能を発揮できなかった。
モントリオールでは、アロンソが予選後に他の強豪チームよりも優位に立っていると自信を示し、実際のレースではフェラーリはリタイア2回、ポイント獲得0という惨憺たる結果に終わった。

レース週末の結果からは、フェラーリがモントリオールのサーキットで適切な設定ができなかったことが明らかだ。
特に、フェラーリはタイヤの温度管理に失敗し、他のチームに比べてタイヤに十分なエネルギーを伝えることができなかった。
この問題は、モントリオールの縁石の計画決定に大きな誤りがあったことを示唆している。

さらに、ルクレールのパワーユニットにも電子的な問題が発生し、モナコのドライバーは約15周にわたって大幅にパワーを失った。
フェラーリは予防措置としてPUコントロールユニットを交換し、次戦のスペインGPではすべてが正常に戻ることを期待している。

スペインGPは、フェラーリにとって非常に重要なレースとなる。
バルセロナのトラックは、長いストレートと高速コーナー、特に誘導性の高いT3が特徴で、車の競争力を確認するための試金石となるだろう。
これまでのところ、イモラで導入されたアップデートパッケージは前向きな兆候を示しているものの、技術者が風洞で見たような数値はまだ確認されていない。
スペインではいくつかの新機能を試みる予定だが、チーム代表は慎重に進めることを望んでいる。

カナダGPでの大きな打撃にもかかわらず、フランス人監督フレッド・バスールは動じることなく、フェラーリチームの技術的および人間的価値に焦点を当て、残りのシーズンに向けて前進することを期待している。フェラーリは、今回の失敗を教訓に、迅速に対応し、次戦での巻き返しを図ることが求められている。