ルキヤ君のお母さんより

食べれない日々

 

2010 9月

 

夏休みも終わり、2学期が始まりました。

食べるようになったルキヤ。

何も心配なく、学校へ出しました。

 

学校が始まってから数日間は、何事もなく

いい感じで過ごせていました。

給食もよく、食べていました。

 

なのに、日に日に、ルキヤは「食べる」という事に対して

全く興味がなく、学校の先生から食べなくなっていきました。

 

それでも、家ではいつものように食べてくれてました。

 

だけど、日に日に食べなくなるルキヤ。

前のルキヤが蘇ってきました。

 

また食べなくなってしまって、鼻チューになったらどうしよう。

でも、鼻チューはもうしないと主治医に言われたし。

このまま食べない日々が続けば胃ろうになってしまう。

 

恐怖に襲われる日々でした。

 

どうにか、カロリーだけでも補って

痩せないようにしなくちゃ!

 

そう思い、主治医に相談して

ルキヤは介護食の高カロリー食を飲ませる事にしました。

 

学校で4分の1しか食べない日は高カロリー食で補い

家ではいつものように、いや、いつもより多めに食べさせようとしました。

 

だけど、そんなのは無理な話で。

いくら昼食を食べなかったからと言って

夕飯でその分を補うには、無理でした。

だから、せめて、今まで通りの量は完食出来るように、私は自分の出来る範囲で頑張ってみました。

 

それでも、なかなか食べるようにならないルキヤ。

 

前と違っていた事は

 

私からの食事は受け付ける

 

という事。

学校で食べない

という事は、何か学校での給食が不満なのかも?

と思うようになりました。

 

色々、試してみました。

 

こうしてみては?

こうやったらどうかな?

 

担任の先生と、日々、葛藤でした。

元気は凄くあるし、活動中はニコニコ笑顔も出ていて

ただ、給食になると、人が変わったように

元気がなくなってしまっていました。

 

そんなある日。

 

このままじゃ、ダメだ。

抜け出せない。

植松先生に、助言を頂こう!

 

そう思い、先生にメールで相談しました。

この時点で、食べなくなってから1ヶ月近く経っていました。

 

すると、先生から次のような返答が返ってきました。

 

 

 

活動中は元気なところを見ると「食事が楽しくない」という事が意識にインプットされている可能性がある。

その場合、無理やり食べさせるのではなく

「食事は楽しいものだ」とインプットしなおす必要がある。

その為には、まわりの人が同じ物を楽しく、美味しそうに食べるのを見せる必要がある。

意識してルキヤくんと一緒に楽しく食事をしてみる。

普段よりも、とても楽しそうにする事が大切。

 

 

これは、学校の先生方だけでなく、私にも言える事だな・・・・・。

とも思いました。

家では弟がいてくれるから、食事中は凄く賑やかで

TVもついてるし、し~んとした中では、食事は一切あげた事がない。

これは、普通にしてきた事だけれど

ルキヤにとっては、家の食事は「つまらない」とは感じてないんだな、と実感できました。

 

 

そして、私はすぐに学校の先生に伝えました。

 

ルキヤが「つまらない」と思ってるか?どうかは、言葉を喋らないルキヤから

直接聞くことは不可能だけれど

 

とにかく、この時は

やれる事を全てやってみよう!

そう、思っていました。

 

学校の先生に確認すると

最近は入学当時に比べて、「慣れ」が生じ、時には無言で食べさせてる光景もあったようです。

ルキヤに対してではなかったものの

給食中、「楽しさ」がなくなっていたのかもしれません。

 

そして、この時にいてくれた看護師さんの意見も取り入れ

給食中の席替えもしてくれ

とにかく、雰囲気を変える努力を学校側でしてくれました。

ルキヤに関わってる先生も、給食前には、他のクラスの様子を見せに行き

「もぐもぐ、美味しそうだね~」

と、ルキヤに他の子達が楽しそうに給食を食べてる姿を見せたりもしてくれました。

 

そうやって、「食べる」とは「楽しい事」と

先生方がルキヤに新しくインプットし直すと

 

あれよ、あれよ・・・・・・

という間に、ルキヤは給食を食べるようになり

 

それから数日後。

完食までするようになりました。

 

そして、ルキヤは1年生の間、すっと給食はよく食べるようになり

体重も少しずつ増え、学校生活を楽しく過ごし

1年生を終える事ができました。

 

 

ほんの、些細な事だったのかもしれません。

けれど、悩んでる最中は、出口のないトンネルのようでした。

 

ルキヤは、喋れないし、感情もうまくコントロールできません。

だけど、ルキヤなりに、何か訴えていたんだと思います。

それに気づくまでに、たくさんの時間がかかってしまいました。

 

それでも、気持ちを切り替える事で

ルキヤにとって、いい環境が出来上がりました。

 

あの日。植松先生に相談してなかったら、一人で抱え込んでいたら・・・・・・

きっと、ルキヤに苦しい思いを、もっと長くさせてしまっていたと思います。

 

私自身も、いい勉強になりました。

そして、何かにつまずいた時には、違う目線から考えてくれる人がいる

そして、それに対し、素直に聞き入れる、という事を学びました。

 

この事があってから

一人の力ではどうにもならない時

私はまず、植松先生に相談出来るようになりました。

 

やっと、私自身の「壁」が突破できたように感じます。

 

 

食べない日々へつづく・・・・・・。