『ポジティブに生きろ』
なかなか素晴らしい助言である。
ふさぎ込みがちな友人や、自信を失った同僚に向かって放つと効果もありそうである。
しかし、この『ポジティブ』、
意外にやっかいだったりする・・・
ブレイクしたタレントに対してのポジティブな会話。
『こいつら絶対売れると思ったんだよ!売れる前から目をつけてたんだ。』
会話の主はプロデューサーでもなんでもない一般人。
もちろん予言者でもない。
特に応援してた訳でもなく、あくまでプロデューサー気どりの感想である。
(まぁ、世間のみんなが売れると思ったから売れたのだが・・・)
そんな世間の評価よりも、自分の先見の明が全面に打ち出されるのだ。
まさにポジティブ!
気になる女性に対してのポジティブな会話。
『最近よくあの娘と目が合うんだよな~なんか気があるんじゃねぇかな。』
(まぁ、あれだけずっと見てたら、そりゃあ何度かは目が合うこともあるだろう・・・)
その視線の本当の意味よりも、自分に好意的な解釈が優先されるのだ。
完璧にポジティブ!
完全に『ポジティブ』になるということは、自分本位になることなのかも知れない。
客観性を排除して、自分に都合のいい解釈で身を固めるのだ。
分かりやすく言えば、
『周りがなんと言おうが!』
『周りがどう思おうが!』
ってことである。
『ポジティブ』=『前向き』
周りが見えないほうが、前を向きやすいのかも知れない・・・