まだまだ学ぶべきは山ほどある。

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「はぁ? SEIJIさん、自分がモテると思ってるんですか?」


「ああ。モテないとは思ってないな。」


「申し訳ないんですけど、私にはぜんぜんそんな風に思えないんですけど(笑)」


「それは見解の相違だな。」


みたいなちょっとしたケンカっぽい会話をマイナちゃんとした覚えがある。


普通の男ならば「何この勘違い男」みたいな扱いをうけたらひるむのだろうが私は半笑いだった。



「君にどう思われようが何を言われようが、俺の自信は微塵も揺るがない。

 それはその辺にいる男と比べて"数"が圧倒的に違うからだ。

 数が劣ってない以上、普通の男より"モテないわけではない"と胸を張って言える。」



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「効率のいい努力なんてあるか!」


後藤芳徳さんは著書でそのように憤りを露わにしていた。


元ホストの経験を著した最初の書籍『ゴトー式アグレッシブ恋愛方程式』がベストセラーになり、しかも人のいい後藤さんは「もし質問などがあったら…」と巻末に(90年代だった当時ではまだ珍しい)メールアドレスをつけていた。


そしたら全国から、質問どころか弟子入り希望の人すらもやってきたらしい。


でもそのほとんどがおそろしく程度の低い人間ばかりだったらしく、2冊目、3冊目には「お願いだからメール送ってくるのやめてくれないかな。」ということが連呼されていた。


というのもみんな「お金払って本買ってやったんだから、質問に答えるのは義務だ!」みたいな人ばっかりだったらしく「だからお前はモテないんだよ!」って本の中でも散々キレてられた。


また弟子入りに来た人も「行動力があって、見込みあるかな?」といろいろ指導してみるのだけど、何かにつけて決まってこういうらしい。


「そういうのはちょっと…。効率悪くないですか?」


確かに後藤さんのゴトー式というのは努力と根性が基本の「数」稽古。極論すると


「女と話すのが苦手? じゃぁ苦手じゃなくなるまで道行く女に声かけてみろよ!」


みたいな感じで、確かにスマートという感じでも必殺技という感じでもない。ひらたくいうと泥臭いのだ、やり方が。

それでも当時高校生だった私は、愚直にも本に書いてあったことを一個一個実行にうつしていた。だからこそ今の、女相手ならば1時間でも2時間でも場をつないでられるという私が、あるのだけど。


「こっちはそれで何年もメシを食ってきて、それなりに実績(どの店でもNo.1)も出してんだ!

 そんな俺に弟子入りしに来た素人に"効率"がわかるはずねぇだろ!

 俺の言うことが信じられないなら イナカに帰れ!」



・・・今となってはすごくよくわかる。

少なくても私は独学であったり一人で試行錯誤するよりも「効率をよくする」ために本を読み人のマネをするのであって、それをこの人はよりにもよって本人に向かって「それは効率が悪い」とか、どんな失礼?って思う。

そしてそれは今の私に言わせれば、また後藤芳徳さんも同じコトを言っていたけれど



「ただ恥をかいたりするのがイヤで逃げているのをもっともらしく正当化しているだけ。

 しかも始末が悪いのは本人が"地味な努力から逃げてる"ってことに気付いていないこと。」



この、彼が、本当に心から効率が悪いからやりたくないと【思い込んでいる】というのは、今のは私にとって痛いほどによくわかる。深層心理と表層心理はまったく別物であることをこの数年で思いしらされてきたから。


だから私は教えないのですよ。深層心理が求めていない人間には何を言っても無駄だから。


この人だってはるばる東北地方から東京まで出てきたぐらいに表層心理では後藤さんの教えを求めていたけれど、深層心理では変わることを拒んでいた。だから表層心理が知覚できないぐらいに巧妙に隠れて、【変わること】から逃れようとする。



・・・話がズレた。


後藤さんも、多くの経営者や自己啓発本の著者と同じように「地道な努力の重要さ」を語ってられました。ただ、一つとても深いことを言ってられたのは



「世間は【努力】に関して勘違いしている。ツライものなんかじゃないぞ?」



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精神的に不安定になっているまりちゃんねるさんにこんなことを言ったことがあります。


「不安か? ならば努力すればいい。何か手を動かせばいい。後藤さんも福島先生もそう言ってた。」


え? という顔をするまりちゃんにこう続ける。



「努力というのは血ヘドを吐きながらするものではないのだ。

 やってて楽しいものだったり、やってない方が不安になるものが本当の努力だ。



 起業家スクールで福島先生がとある野球選手から実際に聞いたこんなお話をされていた。



 "毎日何百回も素振りされるんですか! すごいですね!"

 "しないと不安なんです。こうしてる間もヘタになってるんじゃないかって。"



 アレが本当の努力だ。やってることで不安を減じたり、希望をもてたりするものが。

 だいたいそうじゃないと続かないし、無理矢理続けてたとしてもストレスがたまる一方で身につかない。


 不安なのは深層心理で【まだできることがある】と思っている証拠だ。ならばそれがなくなるまで努力すればいい。それで気は楽になるはずだ。不安が消えるまで努力する。でも時間が経つと不安になる。また努力する。を繰り返していけば気付いたら「ここまでやってダメだったらしょうがない」という境地になる。そうなったらどっちに転んでも凹むことはあるまい。

 努力とは不安や心配など「不快」な感情から、希望や安心など「快適」な感情にするための手段なのだぞ?


 俺はラジオをもう何年もやってるけれど、自分が本当に上手くなっているのか、成長しているのか不安だった。学生はちょろちょろ入れ替わるけれど、俺もそれにあわせてずーっと同じトコロで足踏みしてんじゃないかって。だから音読やりはじめたんだって。不安だから。

 また上見さんも三島さんもカッコいいじゃん? 朝4時に起きたり5時に家をでたり。誰がきいても「それはすごい!」って思うじゃん。じゃぁマネしようと思って。で、起きれたら「はじめたのは遅かったけど、でも今の俺、あの2人と同じぐらいにカッコいい」って誇れるじゃん? だから続くんだって。崩れても立て直そうとするんだって。


だから覚えておきたまえ。


 "不安ならば努力をすればいい。それで必ず取り除かれる" そして "努力とはよい気分にしてくれるものだ。"


これさえ覚えておけば実力や結果なんて知らぬ間についてくる。君には努力する方向とタイミング、間違わないで欲しいな。」


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過去、自分は「モテない」と思っていた。


もしそのままだったらマイナちゃんに言われた言葉に強烈に凹んでいただろうが、俺は地道に後藤さんのいう通り「数」を重ねて来た。


ちなみに今の俺と数で並べるのはよっぽどのイケメンぐらいだ。俺のこの顔や体重でその数字は驚異的と言ってもいい。別にカネ払ったわけじゃないし、暴力や脅迫で迫ったわけでもない。お互い納得の上で重ねてきた数だ。それゆえに「蛙の面に小便」のことわざ通り、誰に何をいわれようがまったく気にならない。


また未だに女とばかり話すクセがぬけないがアレも「ヘタになったらどうしよう」と不安だから。


モテない男はもっともらしい理由をつけて「努力」から逃げる。

でも一部の人間は"そうしてないと不安だ"と思って積極的に女と話す。それはもう「努力」ではない。精神安定剤だ。

差は開く一方で当たり前だろう?


そして、そうやって積み上がった「数」は自信となって強い自分を作ってくれる。そのために「努力」するのだ。




サイバーエージェント藤田社長が起業したばかりの頃に「週110時間労働」を自分に課していたのは有名。それは「数」こそが自分を成長させてくれ、ベンチャーという先行き分からない不安に立ち向かう最大の武器、ということを若くして知っていたからでしょう。




もし不安になることがあれば、振り返って自分が積み重ねてきた「数」を誇ればいい。

もし将来になりたい姿があるのであれば、毎日少しずつ努力して近づいて「安心」させてやればいい。



努力とはそういうモノだと私は思います。


(ちなみに今はプライオリティ(優先順位)が下がったので数は増えてないです(笑) でも夢中になれるものがなかったら今でも数おっかけてたんだろうな、と思うとちょっとゾっとします。)