大阪公立大学工学部の

中期試験の戦いは例年より

厳しかったようだな。

浪人が決まっちゃったのなら

第一志望を再チャレンジだ。

大阪公立大学工学部はまた

お守りにすればいい。

いっぽう

大阪公立大学工学部に拾って

もらったのなら

そのまま進学を決めるほうが、

元々

工学部志望ならベターだと

思うよ。

だって目的は

技術者か研究者になりたいんだろ?

はやく、偏差値カーストから

抜けたほうがいい。

小さい頃を思いだすんだ。

なにがやりたい?

世の中の人が喜んでくれるような

ものづくりをしたいんじゃないのか?

そのための研究をしたいんじゃ

ないのか?

旧帝大でしかできないと思ってる?

んなわけない。

私みたいな旧帝大出身でない

エンジニアはゴロゴロいるよ。

楽しいよ。ものづくり。




さて、前回からの話の続き

大阪生まれではないが、

大阪で青春を過ごした私は

大阪の街よう捨てん、

地方の工場へはようついていかんと、

踊り疲れたディスコの帰りに

これで青春も終わりかなと

つぶやきながらも、

社内公募を利用することで

大阪で生きながらえることが

出来たのだった。

私は、機械設計部門の

制御課に配属されることになる。

そこでの、

テーマはサーボモータシステムだ。

電装部品の廃盤による

システムの更新が急務となって

いたのだが、それをこなせる

人材に困っていたという。

がゆえに、

私を狙う社内公募を出したのだと。

早速テーマに取り掛かるのだが、

なんか、

違和感を感じることになる。

課内がギスギスしているのだ。

課長に対して、課員達が

悪態をついているのだ。

外注さんも偉そうに課長に

食ってかかっていた。

私はこの課長に社内公募を出して

もらっており、この方を

リスペクトしているのだが、

周りから舐められまくっていた。

数日後、課長と飲みに行き、

事情は飲み込めた。

要は、今の課員達は、

課長の要求する

技術力もないのに、

文句は一流なのだと。

ある人物Aを中途採用してから

というものそれが極端に

ひどくなり、

課員に蔓延したのだと。

廃盤になっているサーボモータ

システム更新のために

そのAを中途採用したのだが、

文句ばっかりで一向に進まな

かったのだと。

そこにセイイチを思い出したのだと。

あいつやったらなあーって

なったそうだ。

なるほど…

どおりで私がテーマに取り組もうと

した時、Aはいきなり私に

忠告してきたわけだ。

「そんなテーマ無理やと思うで」

「あの課長の言うことあんまり

聞かんほうがええで」

って

いきなり私に偉そうに

言ってきたのだ。

エンジニアたるもの

無理なものを調査し、

いけるようにするのが

仕事なのだ。

どうやったらいけるのかを

考えるのがエンジニアなのだ。

と、

私にはやり遂げる自信があった

のだが、なんかやりづらい。

粛々とやるしかないかと、

私はAとのコミュニケーションも

大事にして取り組むことにした。


今日も長くなっちまった。

これくらいにしておこう。


おしまい